西郷村・那須塩原市 ~三本槍岳(2)~
強風と雲(霧)の中、三本槍岳山頂付近で天候の回復を1時間ほど待っていましたが、思うように回復しません。諦めて山を下ります。

山頂から10分足らずで、往路で登ってきた鏡ヶ沼方面と大峠の分岐まで戻ります。ここから大峠を目標に下りていきます。

山頂から歩くこと15分、尾根の上を進んでいると、ここで空が動いた。霧で真っ白だった風景が強風と共に色づき始めた。一瞬、太陽が顔を出し明るくなり、下界の景色が目に飛び込んでくる。鏡ヶ沼が真下に見えました。あまりにも突然の天候の変化だったので、驚いて少々パニック気味に行動していた。本来ならここで山頂へ戻れば良かったのかも知れないが、鏡ヶ沼が見えそうな次の小ピーク(肩)目指して下っていた。

5分後、小ピークに着いたが、雲の中に逆戻り。太陽が隠れていく。再び辺りは真っ白な景色になってしまった。あらら・・・、これで終わりかと思いながらも、ここで少し待ってみました。
待つこと5分・・・

北西(下郷町)の方向から雲が切れて青空が広がってきました。相変わらず風は強いですが、陽射しで体がポカポカ温まるのがうれしいです。大きい雲が流れていますが、今度こそ本格的な「晴れ」のゾーンに入ったようです。

畔(ほとり)を歩いても霧でほとんど見えなかった鏡ヶ沼や周りの笹原が、光を集めて輝いていました。この景色を見た瞬間、「来て良かった!」と思いました。

三本槍岳の山頂も姿を現しました。その山頂には、天候が回復するのを待つ間に色々と山の事を教えて下さった方が立っているのが見えました。この方と山頂で出会わなければ1時間も粘ることが出来ず、この景色も見ずに下山して、「三本槍岳」がただの「ぼんやり岳」なってしまったかも。そうなる事を防いでくれた「山頂の方」に感謝です。ありがとーございました。

歩いてきたと思うルートを確認しながら鏡ヶ沼周辺をしばらく観察しました。沼の上の紅葉している山が須立山(標高1,720m)で、左上隅の山が旭岳(標高1,835m)です。

これから下りていく尾根道です、陽射しを浴びてキラキラしています。進む足取りも軽くなります(下りなので当然ですが・・・)。

下っていくと、南側には茶臼岳の噴煙が見えてきました。

振り返ると、三本槍岳は遠くになってしまいました。

谷底へ向かっての紅葉もきれいです。

南の遠くには沼原(ぬまっぱら)の調整池が輝いています。

進む先(西)には7月の登った流石山(標高1,813m)がそびえています。

風も弱くなり、眺めの良さそうなところ(このルートはどこからでも眺めが良いです)に岩があったので腰掛けて、ようやく(すでに13:00過ぎてます)昼飯にします。
最初のおにぎりは三本槍岳を見ながら食べます。

2個目は流石山を見ながら食べます。
最後の1個は味わって食べます。ごちそーさまでした。
日当りが良くポカポカして眠くなってきたので、一眠りしたかったのですが、「夜までぐっすり」のパターンが怖いので歩き始めます。

大峠の十字路まで下りてきました。山頂から1時間30分(休憩15分・食事25分含む)かかりました。お地蔵様に手を合わせてから駐車場に戻ります。

駐車場までは江戸時代の松川街道(会津中街道)を下ります。前回流石山へ登った際、気になったのがこの一里塚の石碑です。これが一里塚かと思ったら、左10mと記してあることに帰宅後、気付きました。なので、今回は左へ10m視線を向けました。

すると、林の中にこんもりとした小山がありました。どうやらこれが一里塚のようです。スッキリして下ります。

途中、最初に鏡ヶ沼へ分岐した地点を通り、林道終点の駐車場に到着です。大峠から25分でした。夏の流石山の時は駐車場に戻ってくると満車状態でしたが、今回は朝と同じ状態で、上下の駐車場合わせても10台程度の車でした。
朝の天候ではどうなることかと思いましたが、素晴しい景色と紅葉が見られて満足です。山頂からの眺望は、再度登る為の楽しみに取っておきます。今度はもちろん朝から晴れている日に登ります。
行ってみた日 2012.10.13
今日の行程を振り返ります。
林道終点⇒(40分)⇒鏡ヶ沼⇒(25分)⇒須立山分岐(休憩10分)⇒(35分)⇒大峠分岐⇒(15分)⇒三本槍山頂(休憩60分)⇒(10分)⇒大峠分岐⇒(90分・途中休憩・食事40分含む)⇒大峠⇒(25分)⇒林道終点
以上、5時間10分の行程でした。

地理院地図(電子国土Web)より
<国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)三本槍岳
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