東吾妻山(夏) 浄土平~姥ヶ原~山頂
8月の声を聞いて、ようやく梅雨が明けた福島。
一月(ひとつき)ほど体を動かしていなかったので(自宅での自身のミスによるくだらな~い怪我の為)、リハビリを兼ねて、東吾妻山へ行ってみた。

スカイラインを通り、浄土平へ。
空は、もう秋の気配。
まずは姥ヶ原へ向かいます。

歩き始めてすぐ右手に、噴煙が写る池塘があります。
今日は風も無く、良いコンディションです。

酸ヶ平への分岐を通過して少し歩くと、ナナカマドの葉が早くも色付いてました。
空だけでなく、こちらも秋の気配・・・・・

とは言っても8月に入ったばかりなので、日差しは強く、汗が出始めます。
時折、後ろを振り返り、吾妻小富士を眺めて、背中を押してもらう感じで登って行きます。

階段を登りきり、道が平坦になると、南(左手)に高山(標高1,804.8m)が見えてきます。

先へ歩くと、鎌沼から流れてくる沢があり、水音が涼しさを提供してくれます。
東吾妻山の天気も良さそうです。

その沢を渡り、姥ヶ原へ入っていきます。
左手の小さな湿原には、まだワタスゲ(果穂)が残っていてそよ風に揺れていました。

鎌沼への分岐では、シラネニンジンが迎えてくれた。
この辺りから、黄色のアキノキリンソウや紫のミヤマリンドウが咲いていて、姥ヶ原の荒涼とした景色を賑やかに彩っています。

木道を歩いて行くと、北(右手)に前大巓(標高1,911m)と鎌沼が見えてきます。
少し先のベンチで、この景色を眺めながら休憩します。
まだ早い時間の為か人がいない。
聞こえてくるのは、鳥の声だけ。

足下には、白く可愛い花から姿を変えたチングルマが、青空を見上げています。
風になびいているようですが、風は無く、この形に固まっているようです。
いわゆる「寝ぐせ」でしょうか。
汗がひいてきたので再出発です。
歩いて行くと、木道の外に足跡が・・・・・、木道以外は立ち入り禁止なのに、まったくマナーが・・・・・、
と思ってよーく見ると・・・・・、アワワワワ(゜o゜)!

どうやらクマの足跡です。
歩幅があり、しかも新しい。
折角、休憩して汗がひいたのに、今度は冷や汗が・・・・・。
数時間後、監視員の方に会ったので、伺ってみると、この場所には度々クマの足跡が残されているらしい。
クマさんの縄張りらしいので、早々に立ち去ります。
「おじゃましました~。」

姥ヶ原の十字路を左に折れ、東吾妻山へ向かいます。
木道が終わると、道はぬかるんでいて滑りやすいので注意して歩きます。
開(ひら)けた視界も期待できないので、道沿いの花々に力をもらい登って行きます。

ミヤマリンドウ、写真よりもっと綺麗な紫色です。
どうも自分のカメラは紫色がでない・・・・・。

ゴゼンタチバナ

ギンリョウソウ
他にも、モミジカラマツや、マイヅルソウの赤い実、遅めのシャクナゲの花も確認できました。

こんなものもありました。
ヤマイチゴ?(キイチゴ?)、正式名称は分かりませんが、子供の頃、ヤマイチゴと呼んで、通学路でよく食べていた。
当時はオレンジ色の実が多く、赤い実は珍しかった記憶がある。
ここで一粒いただこうかと思ったけど、先程のクマの足跡を思い出した。
あのクマさんが、楽しみにとっておいたヤマイチゴかも知れない・・・・・。
昔から、食い物の恨みは恐ろしいと言う、怖いので見るだけでスルーします。

樹林帯を抜けて、立ち枯れした木々が現われると、まもなく視界が開けます。

ハイマツ帯を、青空目指して登ります。

東吾妻山頂(標高1974.7m)に到着です。
風が気持ち良い。
直ぐに汗が冷やされて、寒さを感じる。
展望台まで足を延ばして、磐梯山や猪苗代湖の眺望を楽しもうと思っていたけど、西から低い雲が押し寄せていて視界が利かない。
しばらく、朝食の残りなどを食べながら、雲が通り過ぎるのを待つことにする。

一切経山から西に吾妻連邦が見渡せていたが、東西両側から雲に覆われていく。

目線を空へ向けると、高い空には大きなうろこ雲が、北から・・・

南の空へ広がっている。
広大な景色を見て、リフレッシュできた。
45分ほど待って、低い雲の一陣が通過したが、その後に更に大きな第二陣の雲が続いてきた。
展望台からの眺望は諦めて、下山します。

思っていたより体が動いたので、一切経山へ向かいます。
~つづく~
この日の行程
浄土平⇒(50分)⇒姥ヶ原(休憩5分)⇒(50分)⇒東吾妻山頂(休憩45分)
行ってみた日 2013.8.4
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)東吾妻山
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