南蔵王 刈田峠~屏風岳~不忘山(往路)
またまた更新期間が開いてしまい、「日記」というよりは「月記」になっています。「年記」にならないよう、気をつけながら、ゆっくり進めていこうと思っております。
さて、今日は初のオール県外山歩き、お隣宮城県の南蔵王の様子をお送りします。
蔵王の麓、遠刈田温泉側からエコーラインへ車を走らせます。
昨夜の雨も上がり青空でしたが、蔵王は雲の中。
でも、その雲に虹がかかりキレイです。東側には、朝日でオレンジ色に染まる太平洋も望めます。
蔵王に「歓迎されている」と勝手に思い、上がっていきます。
が、駒草平あたりから、ガス(霧)で、な・に・も・見・え・な・い・!
7時少し前に刈田峠の駐車場(ハイライン入口)に着きましたが、誰もいないのでスルーして、山形県側の山頂リフト乗場の駐車場に移動し、様子を(天候)をうかがいます。
雨は降っていませんでしたが、ガスが濃く、西からの強い風、「ビューーーーー!」と風切音が鳴り止みません。
その不気味な音も、慣れてくると子守唄に・・・・・、ウトウト、ウトウト・・・・・、ZZZZZ・・・・・、・・・・・
・・・・・ハッ!、目が覚めると9時近い、明らかに寝すぎだ。
風は治まってきた感じですが、相変わらずガスに包まれて見えません。
刈田峠の駐車場へ戻ると、15台ほど止められそうな駐車場の空きはわずかでした。
駐車して、用意をして登山口へ。

この看板の手前(東)に駐車場があり、エコーラインを200mほど西(写真奥)へ向かうと登山口があります。
このようなガスガスの日は、通行する車やバイクに注意して歩きましょう。
登山口が見えるところまで行って、ステッキを持っていないことに気付き、一度戻ります。
寝起きで頭がボーっとしていたようです。
念の為、足下を確認すると、ちゃんと登山靴に履き替えてました。サンダルじゃなくて良かった。
予定より遅いスタートに加えて、更に10分のロスは痛い(>_<)

こちらが登山口(標高約1,580m)です。エコーライン沿いに南蔵王縦走コースの大きな案内板があります。
目標は、4.5km先の屏風岳(標高1,825m:宮城県最高峰)で、更に体調次第ですが、南屏風岳、不忘山と足を延ばそうと考えて、ようやくスタートです。
登山道は体に優しい、緩やかな下り坂から始まります。ありがたい。

道沿いには秋を知らせるように、リンドウの蕾がたくさん並びます。
木道部分は濡れていましたが、スリップはしませんでした。
ただ、所々にぬかるみがあるので、注意して歩きます。

冬には樹氷となりスノーモンスターと化す、アオモリトドマツ(オオシラビソ)の林を抜けていきます。
雪が無くても十分モンスターに見えますが・・・・・
ここを過ぎるとハイマツ帯に入っていきます。

スタートから20分ほどで、急登が現れてようやく登山らしくなってきます。

登山口から1.3km(35分)、前山(標高1,684m)を通過。
ここから少し下ってから、緩やかな上りを行きます。
ハイマツが切れたところでは、まともに風を受けます。
かぶりものが飛ばされないよう気をつけましょう。

登って行くと平らになり、草木の無い広場に出ます。
登山口から2.5km(55分)、ここが杉ヶ峰の山頂(標高1744.9m)です。
普段は見晴らしの良い場所らしいのですが・・・・・風が強いので先へ向かいます。

なだらかな坂道を下りていくと、木道になり、芝草平(標高1,652m)の湿原に入っていきます。
バラエティ番組でお笑い芸人が座るような、ひな壇的なベンチ(3ヶ所)がありました。
ここでようやく人と遭遇、前を行くグループに追いついたようです。
なんかホッとして、10分間のパン休憩、気が付くと風も止んでいました。
芝草平の散策は帰り道の楽しみに取っておき、出発です。

芝草平を出ると、このような長~い階段が続きます。
途中、烏帽子岳への分岐を過ぎたあたりから、少しづつ平坦になってきます。
そして、東側に展望台のような場所が・・・・・、 恐らくここが、宮城県最高峰、屏風岳の山頂(標高1,825m)と思われます(三角点はもう少し先)。
ここから、宮城県を見下ろす予定でしたが、ガスガスで真っ白け・・・・・残念。

早くも色付き始めた葉っぱを見ながら、150mほど歩いていくと・・・・・

登山口から4.5km(1時間55分)、屏風岳の三角点(標高1817.1m)がありました。
こちらには三角点横にベンチが1ヶ所ありますが、多人数が休めるような場所はありません。
幸いベンチが空いていたので5分ほど休憩してから、南屏風岳まで足を延ばしてみます。

一瞬、宮城県側のガスが晴れて、下界の景色が目に飛び込んできました。
自分の歩いている道の高度と地形を理解して、少しビビリます。
見えないほうが良かったかも・・・・・。

南屏風岳までの道は緩やかな勾配ですが、水引入道への分岐辺りからジャガイモの様な石がゴロゴロしてるので、踏んで滑らないように注意しましょう。
この辺りから、風を遮る物が無くなり、西(写真右)からの強風が吹きつけ苦労します。

登山口から6.0km(2時間30分)、南屏風岳山頂(標高1,810m)です。
丁度、人が座りやすそうな高さの岩が多く、見晴らしも良さそうで絶好の休憩ポイントと思われますが、風が強すぎて、5分ほど滞在して不忘山へ向かいます。
皮肉なもので、太陽が顔を出さない分、涼しくて体力も消耗せず歩けてしまいます。
ただ、どこまで行っても白いガスの世界ですが・・・・・。

南屏風岳から不忘岳への道は、今までと様子が違いました。
ヤセ尾根で両側の傾斜がきついので、ちょっと怖い。

ガスの中から現れた「落石注意」の看板と共に、鎖とロープ。
一体どこまで下りていくのか?、先が見えない。
帰りはこの坂を登るのか~、「ハァ~」と、ため息交じりで下りていきます。
傾斜は急ですが、足場を確認してゆっくり下りれば問題ありません。
自分はビビリなので余計なところに力が入って、体力消耗しますが・・・・・

鎖場を過ぎると、ハクサンフウロが迎えてくれました。

ガスが切れて、山が見えてきました。
不忘山でしょうか?
先程の鎖場が、一番の難所と思っていたので、意外と近くて楽勝じゃんと思っていたら・・・、

下って、上って、下って、上って、下って、上って、ゴツゴツした岩場や、急斜面、しかも今日一番の強風・・・・・、険しい道が続いていました。
先程の楽勝宣言は撤回します。

なんとか頂上にたどり着くと、祠の屋根だけ?、ここは不忘山の頂上では・・・・・?

先に目を向けると、下には鳥居と祠が、更に先にはもう一つ山が・・・・・、あっちが山頂のようです。
祠に御参りしてから向かいます。

エコーラインの登山口から7.5km(3時間10分)、不忘山頂(標高1,705.3m)に無事到着です。
山頂は岩だらけですが、眼下の景色を眺めながらの休憩は最高だと思います(晴れていれば・・・)。
ここで、西風に加えて、東からも裾野を伝って湿った風が吹き上げてきます。
「ゴォーーー」と、風のぶつかる音なのか、不気味な音が聞こえてきます。
~つづく~
行ってみた日 2013.9.1
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)屏風岳
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