秋の磐梯山と櫛ヶ峰(赤埴林道から)
最近、山歩きばかりで平地観光が出来ていないので、そろそろやらなくてはと思っていますが、この時期は各地でイベントが多く、人混みを避けたいのでどうしても山へ・・・・・。
言い訳を書いて、スッキリした気持ちで磐梯山へ向かいます。
まあ磐梯山も人が多そうですが、天気予報は一日中曇りなので、少ないかも?と期待して行きました。

猪苗代スキー場の上に見えるはずの赤埴(あかはに)山は雲の中。
上が雨だったら戻って来ようという気持ちで、赤埴林道を車で上っていきます。
林道の状況は今年6月に訪れた時より悪くなっていました。
道路上に溝が多く、気が抜けないので、精神的に疲れます。
特に登山後の帰り道は、ブレーキペダルを踏む足がつりそうで辛いです。
本来、赤埴林道は磐梯山登山の正規ルートではありませんし、心身共に疲れますので、推奨しません。
通行する方は、自己責任で、他人様に迷惑をかけない(パンクや脱輪等で道を塞がない)ように、ご走行ください。
何とか林道終点までたどり着き、ホッと一息。
霧がかかって、多少濡れそうですが、準備して歩き始めます。

道の両側に赤や黄色に色付いた葉っぱを見ながら歩いていきます。
登山道は良好ですが、前日の雨の影響でスリップに注意です。

歩き始めて30分、渋谷口の分岐を過ぎた辺りから、急に霧が晴れて青空が・・・・・、雲の上に出たようです。

川上口の分岐からは、広がる雲海(雲の下は裏磐梯)と、その雲海に架かる白い筋(写真中央下)が?????、よーく見ると白い虹らしいです。
テレビで、尾瀬ヶ原に出る白い虹は見たことがありましたが、本物が見られるとは・・・・・、しばし感動します。
(感動中です、・・・・・しばらくお待ちください。)
この上の写真の遥か先に、朝日連峰や月山も確認できました。

磐梯山が姿を現しました。

櫛ヶ峰も姿を現しました。

雲海の上には飯豊山も見えていました。
空気が澄んでた為か、結構近くに見えたのでアップにしてみます。
雪が残り、稜線の山肌は赤く色付いています。
あの上を歩いたらどんな気分になるんでしょうかね~、憧れの山です。

三合目天狗岩です。
火口壁の下から鳥の鳴声が聞こえてきます。
その声が次第に増幅してくるのが分かり、何事?かと思った瞬間!

鳥の大群が火口壁から湧き出し、頭上を越えていった。
写真は最後尾だったので、写っている鳥の数は少なめで、今一、迫力は伝わりませんが、とにかく凄い数で驚いた。
多分、ヒヨドリ(駅前の大木にいっぱいいる鳥)だと思います。

磐梯山と弘法清水小屋
弘法清水でおいしい御水をいただいて山頂へ向かいます。
(三合目からここの間にある黄金清水もおいしいです。)

山頂に近づいてきました。

青空と雲海に切立つ断崖、想像を超える景色に本日二度目の感動!

北西の方角に飯豊山が見えています。

この飯豊山の見える北西の斜面の紅葉が見頃でした。

山頂の下にある看板。
標高が昔のまま(現在1,816m)で直さないところが、あまのじゃくの自分にはお気に入りです。
てっぺんは団体さんで混雑中の為、5分ほど待機した後山頂へ。

祠に手を合わせてから、三角点へ。

櫛ヶ峰や安達太良連峰が海に浮かぶ島のように、見え隠れして幻想的です。

どこまでも続く雲海。
微風で静まり返る山頂。
気が付くと山頂は、自分一人になっていて、磐梯山頂が貸切状態。
贅沢なひとときを過ごします。

雲海の彼方には那須連峰?が確認できました。
この後、雲が湧いてきたので下山開始です。
さすがに10時頃になると山頂を目指す人が多くなり、弘法清水までは思うように下れません。
登って来る方と挨拶を交しながら、ゆっくり下りていきます。
弘法清水辺りまで雲が上がってきていて、ここから先は櫛ヶ峰へ向かい霧の中を下りていきます。

ミヤマキンバイでしょうか?、「もう10月ですよー」と一声かけておきました。

川上方面へ向かいます。
霧の中は道が分かりにくいので注意しましょう。

櫛ヶ峰の登り口まで来て、5分ほど休憩してから登山開始です。
※櫛ヶ峰へのルートは正規ではないので、十分注意して自己責任で登りましょう。

傾斜のキツ~いザレ場を登ります。
普段は膝から下で歩いているので、この傾斜で太腿の筋肉がパンパンに・・・・・。
足場は崩れ易く、大きめの岩でもあまり全体重をかけないほうが無難です。
トラロープも、先端の繋ぎ先を見てしまうと、きっと使いたくない気分になりますよ。

やっとの思いで櫛ヶ峰山頂部(標高1,636m)に着きました。
南東からの風が強くなり、雲(霧)がスピードを上げて通り抜け、直下に沼ノ平が見え隠れします。

山頂部は以外にも平らで、アレッ?て感じです。
ここから磐梯山を眺めたかったので、しばらく(30分)待ちましたが、磐梯山頂の雲は取れませんでした。
その間に気付いたのは、ほぼ同じ高さにある弘法清水の音が聞こえる事です。
「見えた」とか「着いた」等の大きめの声や、子供の泣き声、特に聞こえたのは弘法清水にある鐘の音です。
始めのうちは、こちらに誰か登って来る人の声かと思い、周りを見回しますが、誰も登ってきません。
本日ここからの磐梯山頂の眺望は無理そうなので、撤退です。

右側(北側)の切れ落ちた火口に目を向けないように下ります。

下は駄目ですが、横をチラッと見ると、アワワワワ・・・・・、真っ赤な山肌と、今にも崩れそうな岩が。
目の前で見ると、山が怒っているようで怖い。

下りていくと銅沼(あかぬま)が見えてきました。
周りの木々が色付き始めています。

振り向くと櫛ヶ峰山頂が見えなくなりそうだったので、お別れの挨拶をします。
「へっぴり腰で登ってごめんね~!」
だって怖かったんだから仕方ない・・・・・。

沼ノ平の紅葉はもう少し先のようです。

おー、桧原湖も見えてきました。
こちらの紅葉もこれからのようです。
櫛ヶ峰を下りたところでパラパラッと小雨が、ホンの少し足を速めて駐車地点へ戻ります。

沼ノ平を通過して猪苗代口と林道への分岐まで戻ると、雲が切れて赤埴山が見えてきました。
丁度見頃の紅葉に誘われて、赤埴山へもと思いましたが、天気が怪しかったので戻ります。

紅葉と雲海、白い虹のおまけまで付いて、磐梯山を満喫した秋の一日でした。
~おしまい~
行ってみた日 2013.10.6
本日の行程
赤埴林道終点⇒(45分)⇒川上口分岐(休憩5分)⇒(30分)⇒弘法清水⇒(30分)⇒磐梯山頂(休憩40分)⇒(55分)⇒櫛ヶ峰登り口(休憩5分)⇒(45分)⇒櫛ヶ峰山頂(休憩30分)⇒(45分)⇒櫛ヶ峰登り口⇒(45分)⇒赤埴林道終点
以上6時間15分の行程でした。

地理院地図(電子国土Web)より
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)磐梯山
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