「行ってみたい‼」と思わせ隊

    福島の観光案内で始めたつもりが・・・、現在は山歩きのブログです。

    ヒメサユリ咲く浅草岳へ ~六十里越口から~




     福島県内でヒメサユリと言えば、喜多方市のヒメサユリの丘や南会津町の高清水自然公園がメジャーで、最近では他の地区でも手入れして株数を増やし、公園化や遊歩道整備などしているようです。
     ヒメサユリ観賞はアジサイやアヤメと共に、梅雨時のレジャーとして確立されつつある(県内では)とは思いますが、あっちこっちで咲いてると希少価値が薄れてしまうような・・・・・・・と心配になります。

     そんな最近のヒメサユリ事情の中、山の奥深くに咲いてるであろうヒメサユリに会いに浅草岳へ行ってみた。

     


     国道252号を西へ向かい、只見町へ。更に西へ。

     田子倉ダムを過ぎ、片側交互通行の信号機にパーフェクトに引っ掛かりながら(4ヶ所はあった)、会越国境の六十里越トンネルを抜けてすぐ左手の駐車場に入ります。

     5:30前ですが、既に10台を超える車でスペースは半分以上埋まっていました。

     
     準備して出発です。






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     新潟県側から見た六十里越トンネルです。

     この右側に駐車場(トイレ無、電話BOX有、登山者用のPかどうかは不明)があり、登山口(標高約750m)は新潟側へ少し下ったカーブのところにあります。横断注意です。






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     いきなり滑りそうな道で先が思いやられる。







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     少し登ると傾斜が緩くなり、歩きやすくなります。

     小さな沢を2、3渡渉した後、峠の小さな看板から左折して行きます。

     この峠から福島県側に下りても、スノーシェッドに阻まれ国道に復帰出来ないらしいです(ヤマレコ情報に感謝!)。




     

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     峠からわずかで送電線下を通過。

     天気は良さそうですが、無風・・・・・蒸し暑い・・・・・。






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     途中、倒木を越えながら森の中を登って行きます。

     その倒木が3、4ヶ所あって、その最後の倒木を越えたところ(マイクロウエーブ波反射板の少し手前)で緊急事態!!

     前方右側から「ガサガサ、ゴソゴソ」聞こえてきて・・・・・ん?・・・・・何か居る・・・・・。

     黒い手足が確認出来て、それがクマだ!と分かった瞬間、頭が少々パニック(゜o゜)

     クマとの距離は10mも無いが、幸いにして向こうは食事だろうか?、何かに夢中でこちらに気付いていない。

     クマ除け鈴はつけてたのに全然聴いちゃいない。

     カメラに手がのびて、撮らなきゃって思ったけど、今だかつて山で出会ったクマにカメラを向けて、Vサインで応えたり、肩を組んで仲良く記念撮影した事例は聞いたことが無いので思いとどまる。

     2、3歩後退して越えた倒木に上がり、どーしよーか?と思ったところで、遠く下の方から後続者の声が聞こえてきた。

     その声にクマが気付いて、こちら側に逃げてきたら大変だし、自分に気付いて後続者の方へ逃げても大変だし、焦りながらも頭をフル回転!

     自分は山間部に住んでいるので、小動物(タヌキなど)にはよく遭遇している。彼(彼女・・・・・この際どっちでもいい!)らは鉢合わせ的に遭遇すると、横ではなく、敵と対角線の延長上に逃げるような気がしたので(悪魔で個人的感覚です)、出来るだけ登山道から遠ざかるような角度にそっと移動する。まぁ、クマが逃げてくれる事が前提ですが・・・・・。

     この状態で鈴を鳴らせば、びっくりして逃げていく予定ですが・・・・・ちと怖い・・・・・。

     ここでクマに襲われたら、明日の新聞に載っちゃうんだろーなー、県境だから、福島の新聞かな?新潟の新聞かな?それとも両方かな?なんて事を考える余裕は無いので、鈴を鳴らす。

     突然大きく鳴らすと、向こうもパニックで何処に向かうか分からないので、徐々に音を大きくする。

     カラ・・・・・カラン・・・・・カラカラ・・・・・カランカラン・・・・・カランカランカラン、気付いた!

     クマはムクッっと頭を上げてこちらを見て目が合った!

     こういう場合、定説では目をそらさずに後退するはずなので、1歩下がった次の瞬間、「ガサガサガサッ!」と凄いスピードでクマは反対側へ逃げて行った。

     ホッとしたと同時に、あの勢いでこちら側に来たらと思うとゾッとします。

     クマは60~70cmほどの仔グマで、背中にチャックは確認できませんでした。

     朽ちた木の根からアリでも獲って食べてのかな?、食事の邪魔をして悪かったね・・・・・、自分も食事中の来客は好まないので・・・・・。


     その場で30秒ほど鈴を鳴らし続け、「帰りには出ないでね」と一声掛けて離れます。

     帰宅後分かったのですが、明くる日の新聞は休刊日でした(どーでもいい!)。

     クマとの遭遇にはお気をつけ下さい。出会ってしまった場合の対処法は自己責任でお願いいたします。

     

     まだ、歩き始めて1時間も経ってないのに長文失礼しました。

     浅草岳を目指します。






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     マイクロウエーブ波反射板まで来ると、最初のピーク南岳が見えてきます。

     この辺りから、吹峠と浅草岳への分岐までは平坦な道が続きます。




     

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     名前が分かりませんが、尾を振りながら鳴く姿が可愛かった鳥。

     家の掛時計にスカウトしたら逃げられた。





     

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     分岐から浅草岳方面に折れ少しづつ高度を上げて行くと、田子倉湖の上に雲海が広がっていました。






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     道沿いのヒメサユリ以外の花を見るのは帰り道の楽しみにしとこうと思いましたが、これはやはり午前中に見とかなくてはとゴゼンタチバナ(御前橘)。

     葉の数が葉っぱだけのは4枚、花が咲くのは6枚らしいですが、5枚のもあるようです。







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     南岳が近くなると浅草岳が登場!

     でも、まだまだ遠い・・・・・。










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     南岳から先の道は細くなり、東側(福島県側)に崖を意識しての歩きとなります(前岳までずっと・・・・・)。

     




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     写真では伝えられませんが、結構な高度感なので集中して歩きます。

     慣れるまで怖い・・・・・。





     でもでもでも、この辺りから!!!!!





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     ヒメサユリ!



     来て良かったと思う瞬間です~♪
     




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     道を照らすようにヒメサユリ






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     濃いピンク色のヒメサユリ

     (ハチが右側に写ってますが暗くてよく分からない)

     




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     ヒメサユリのおかげで南岳~鬼が面山間はアッと言う間。






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     次は写真左の北岳へ向かいます。

     写真右の浅草岳方面はガスに隠れてしまいました。






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     沢山のヒメサユリ、ここで休憩したいところですが、残念なことにスペースがありません。






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     ガスが切れて、北岳から先のルートが確認できました。

     写真の稜線を左(北岳)から右へ、そして奥に見えるピーク、貉沢(むじなさわ)カッチへと進みます。



     

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     自分にとって北岳から先は厳しい歩きとなりました。

     まずは、北岳からぬかるんだ斜面を下りますが、なんか脚に力が入らないような感覚で1歩踏み込んだら、「ズルッ!」と滑って「ドンッ!」と尻もち、そのまま「ドンッ!ドンッ!」と2段ほど落ちて、「ポキッ!」と骨は折れなかったが、心が折れた。

     今日はここで帰ろうと思いましたが、たった一回転んだ位で帰るのはしゃくにさわるので、もう一回転んだら帰る事にして先へ進みます。折れた心をセロテープで修復しながら・・・・・。




     

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     下りきると直登、貉沢カッチまで、これを2、3度繰り返す。

     右足がつり始めたけど、どうにか貉沢カッチに辿り着き、現れた前岳へのルートを目の当たりにして心が再び折れた。「ポキッ!」

     前岳へは再び下り、上り返すが、その返しが今までの何倍にも感じられて、北岳からここに来てしまった事を後悔しそうだった。

     長めの休憩をとり、折れた心の修復作業に入る、今度はガムテープで・・・・・(^^ゞ




     

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     前岳へ向かうと、先程転んだようなぬかるんだ道があり、今度は尻もちをつかない様に歩く。






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     擦れ違う方々の、これを登りきれば楽になるとの励ましの言葉で、気合と集中力で登る。

     かなり集中していたのか、疲れて意識がなかったのか、この区間の記憶が今一はっきりしない・・・・・。

     その割には、カメラに花の写真が残っていた↓、???不思議???





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     長い登りが終わり、少し下ると前岳の分岐(木道)が有り、そこは人、人、人。

     新潟県側から登って来た団体さんでしょうか、皆さん元気で賑やか、羨ましいー。





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     分岐から浅草岳へ向かうと残雪が有り、涼しい。

     この日の歩きで初めて涼しさを味わって、水を得た魚のように元気になり、先程の団体さんをごぼう抜きして進みます。

     自分でもこんな力が何処にあったのか、驚きです。

     残雪の先は、小さな湿原の中の木道を歩きます。

     何ヶ所か休憩できる場所があり賑わっています。
     

     


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     木道が終わり、この坂を登れば浅草岳山頂です。

     六十里越からここまで長かった~






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     \(^o^)/ 

     人が多いので静かに喜びをかみしめ、一旦山頂を通り過ぎて少し奥へ歩き休憩にします。

     
     上空には狭い青空、下界は雲の下で見えず、相変わらず風も無い。

     空腹感はあるけど、食べ物が喉を通らない・・・・・でもこれじゃいけないと無理におにぎりを押し込む。

     右足をつった後、かばって歩いたためか、左足の太腿もけいれん気味で、帰れるか不安が付きまとう。

     ここで冷静に考えると、鬼が面山辺りから脱水症に陥っていたようで、北岳の下りで尻もちをつく前に引き返すのが正解だったようです(脚に力が入らなかった)。

     ゆっくり休んで、休憩回数を増やして戻るしかありません。ここまで来てしまったのだから自己責任です。




     1時間ほど休んでいると、雲がとれて下界の景色が見えてきました。







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     トンボの大群の向こうに蒲生岳(会津のマッターホルン)が見えてきます。






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     ヒメサユリ越しに田子倉湖が見えます。写真中央下辺りが、田子倉登山口らしいです。



     景色が見られて不安だった心も少し晴れ、脚の状態も回復したようなので戻ります。

     




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     浅草岳山頂より、前岳(右)、北岳(中央)、鬼が面山(左)




     

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     池塘






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     ヒメサユリ






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     前岳の残雪





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     ミツバオウレン





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     遠い・・・・・・・






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     燧ヶ岳かな?(写真中央)







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     前岳から貉沢カッチへ





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     ○○○シャクナゲ






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     崩れそうで怖い。






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     まだまだ遠い・・・・・・・






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     登り返しがきつい・・・・・・・






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     守門岳・・・・・多分





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     高度感のある道






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     ヒメサユリと浅草岳





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     南岳より、鉄塔や反射板が見えて、一安心。後は下りのみ






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     田子倉ダム





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     浅草岳 (@^^)/~~~




     無事、六十里越の登山口に戻れて安堵。



     今日は反省材料が沢山出た山歩きとなりました。

    1.前日の行動がたたり寝不足気味、それが原因で脱水症状×

    2.体調の悪さに気付いたのに、山頂へ向かった×

    3.自分は汗かきなのに持参した水分(2.5ℓ)が少なかった×

    4.この日に限って、ゼリーや果物などの食べ易い食品を持っていかなかった×

    5.仔グマに出会った時、もっと距離をとるべきだった×(近くに親が居る可能性があるから)

    6.杖の使い方が悪かった× 普段は足元に補助的な感じで杖を突いてるのですが、道が狭いので植物に気を使い自分の前に杖をついて歩いていたので、前かがみになりバランスの悪い歩きだったようです。
    帰りの南岳を過ぎ道が少し広くなった辺りで、急に足取りが軽くなり(下りのせいもあるかも)、スピードが増しました。
    思い返せば、往路も南岳までは順調だったなーと。


     これだけ反省点があったにもかかわらず、浅草岳まで行けて戻ってこられたのは、道中お会いした方々の御人力のおかげです。

     往路で先行して頂いた群馬の方、復路で先行して頂いた茨城のお二方と新潟のお二方、皆様からアドバイスや元気を頂いて、大変勉強になり、明るい気持ちで歩けました。ありがとうございました。



     
     来年以降、ヒメサユリの咲く頃になると、今日のきつかった浅草岳の歩きを思い出すんだろうなー。

     自分の甘さを思い知らされた、会越国境の山歩きでした。




    行ってみた日 2014.7.6




    行程(体調不良の為、参考にならないと思います)

     六十里越登山口→(60分)→マイクロウエーブ波反射板→(55分)→南岳(休憩5分)→(35分)→鬼が面山(休憩20分)→(60分)→貉沢カッチ(休憩20分)→(45分)→前岳分岐→(20分)→浅草岳(休憩80分)→(15分)→前岳分岐→(40分)→貉沢カッチ(休憩20分)→(55分)→鬼が面山(休憩20分)→(30分)→南岳(休憩20分)→(70分)→六十里越登山口
     以上11時間10分(内休憩約3時間)の行程でした。


    参考までに・・・・・この日の水分摂取量

     車移動中(0.5ℓ)→登山中(2.5ℓ)→車移動中(2.0ℓ)→帰宅後(1ℓ) 合計6ℓ

     ちなみに体重は3kg減でした。→3日で戻りましたけど。

    浅草1地理院地図(電子国土Web)より

    浅草2地理院地図(電子国土Web)より

    国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)六十里越登山口



    2016.6.19に同じ道を歩きました~⇒会越国境浅草岳 ~六十里越から再び挑む!ひめさゆりとともに~










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    Comments 4

    tomo  

    浅草岳

    群馬のtomoです。

    帰りも同じコースは辛かったでしょう。
    ヒメサユリと浅草岳、帰りなら撮れたのですね。
    この次は、もっと楽なコースを選びたいと思います。

    それから、リンクしておきました。

    2014/07/14 (Mon) 19:33 | EDIT | REPLY |   

    追い風  

    tomoさんお世話になりました。

    辛い帰り道となりました。今後、ヒメサユリの花を見るたびにトラウマ的に、この山歩きを思い出すのではと心配になるくらい辛かったです。
    救いはガスが晴れて、浅草岳や田子倉湖が確認できたこと。そしてtomoさん始め、沢山の親切な方々にお会いできたことです。
    ホント、お世話になりました。

    あっ、リンクありがとうございます。
    こちらも遅ればせながら、リンクさせていただきます。
    リンクの貼り方今から勉強しますので、ちょっとお時間下さい。

    ありがとうございました。

    2014/07/14 (Mon) 22:11 | EDIT | REPLY |   

    福島大好きおじさん  

    来年の参考にします

    すばらしい浅草岳の光景、有難うございます。来年、計画しているので、参考にさせて頂きました。クマ鈴つけても、クマに会うのは、ビビリますが。

    2014/08/11 (Mon) 21:12 | EDIT | REPLY |   

    追い風  

    Re: 来年の参考にします

    福島大好きおじさん様、ご覧いただいた上にコメントまで頂戴して、ありがとうございます。

    浅草岳のヒメサユリは一見の価値有りですが・・・・・六十里越口からの往復は自分には厳しい道のりでした。
    なので、あまり参考にはならないと思いますが、天気さえ良ければ最高の景色です!
    クマと崖には十分注意してお出かけください。

    2014/08/11 (Mon) 23:30 | EDIT | REPLY |   

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