西吾妻山と西大巓 ~デコ平口から~
連続して東吾妻山に登れなかった。
東が駄目なら西に行けばいい・・・・・西吾妻山へ行ってみた。
裏磐梯ビジターセンター前の交差点をグランデコスキー場へ向かいます。
グランデコの駐車場手前の大きな左カーブ辺りに、ゲレンデへ登るように砂利道(確か、林道小野川線と書かれていたような?)があるので、右折してそちらへ向かいます。
降雨時には遠慮したい凸凹道を走ること4.3km、デコ平口の駐車場(約20台、簡易トイレらしきもの有)に辿り着きます。
8時頃で5~6台の入りでした。
看板はありますが、西大巓や西吾妻山の案内ではないので、ある程度ルートを調べて、地図は持参してください。
さすが北塩原村、熊向けの看板もあります。熊に漢字教育までしているとは・・・・・(してません)。
準備してデコ平口(標高約1,275m)を出発。
始めはカラマツ林の中の緩やかな上りの道です。
デコ平湿原が近づくと、標柱が多くなります。デコ平湿原は周回コースなので最初の分岐からどちらでも行けますが、あらぬ方向へ行かない為には「山頂駅」を目指して歩くのが無難です。
木道のスリップには注意して下さい。
開けたところに出ると、南には磐梯山。
北には、最初の目標西大巓(にしだいてん)が見えてきます。
グランデコスキー場のゴンドラ山頂駅が見えてきました。
少し手前でゴンドラ運行開始を知らせるアナウンスが・・・・・、運行前に駅を通過したかったので敗北感が漂う。
西大巓へ登る方はもちろん、登らない方でも、ゴンドラ(有料)に乗ってここまで来れば、ハイキング(散策)コースがあり、裏磐梯の景色、季節の花、今(8~9月上旬頃)だとアサギマダラ(蝶)、などが楽しめますよ。
ゴンドラの運行状況などはこちらへ⇒グランデコリゾートのサイト
ゴンドラ山頂駅(標高1,390m)の前にあった図で説明しますと、左側から歩いて来て、ここから西大巓までは2時間、西吾妻山までは更に1時間かかるらしいです。
山頂駅を通過すると、ヨツバヒヨドリが咲き乱れるゲレンデになり、ここを登ります。
ひらひら~ひらひら~と、遥か南からのお客様アサギマダラが飛び交っています。
実は山頂駅手前でも飛んでたので、5分以上追っかけましたが、うまく撮れず・・・・・、「はっ!、山登りに来たんだっけ。」と思い直して、先へ向かいます。
ちなみに上の写真は帰りに撮ったものです。
ゲレンデとは言っても、足元は岩がゴロゴロしててペースは上がりません。
ゲレンデ歩きが終わり、ようやく登山道らしくなります(標高1,550m付近)。
滑り易い岩が多いので、慎重に登ります。
樹林帯で眺望も風もありません。
木の根も、土の部分も滑ります。
体力的にも辛いですが、精神的にも辛い登りです。
こんな時には、上りなのでくだらない話でも考えながら歩きます。
この辛い状況を誰かに伝えなくては・・・・・そうだアサギマダラに手紙を運んでもらおう!
何て書こう?
んーーーーーーー!
手紙だけに「疲レター」・・・・・・・・・・・・・・・・(゜o゜)
とにかく何かにつけて滑り易い道なので注意して歩きましょう。
もう、登りはうんざりだ(あんたのギャグもうんざりだ)と思った頃に、周りの木々が低くなり明るくなって山頂か?と思わせますが・・・・・
山頂はまだ先のようで、少し前の期待感は麓の小野川湖まで滑り落ちていった。
ここから先も、ぬかるみや岩の斜面が続く・・・・・、でも先程見えたピーク目がけてペースを上げて登る。
しかし・・・・・そのピークも山頂ではなかった。ショックで立ち止まってしまう。
でも、樹林帯は抜けたようで、風も吹きぬけている、今度こそ山頂は近い・・・・・多分(3度目の正直かそれとも2度あることは・・・・・)。
本物の西大巓山頂(標高1,982m)に到着\(-o-)/←ガスって下界が見えないので喜びも半減
写真上に見えるのがちょっと前まで山頂と思っていたところです。
途中で追い越して行った先行者の姿も無く、雲で陽が遮られて風も冷たく、誰もいない山頂はもの悲しい雰囲気ですが、休憩して、西吾妻山へ向かう気力を復活させます。
しばらくして、後続の方々が来たので挨拶を交わし、入れ替わる様に西大巓を後にします。
向かう西吾妻山はガスの中。
一度斜面を下り、登り返しです。
下りの赤茶けた急斜面は結構滑るので、注意しましょう。
帰りは、これを登るのかと思うと気が重い・・・・・。
開けた場所で花が多いためか、登り返しもあまりきつく感じません(西大巓までの登りに比べれば楽です)。
ガスが消えて、西吾妻の山頂が見えてきました。
湿原や池塘もあります。
右が西吾妻山頂、直進は山頂の巻道で天狗岩へ、左に西吾妻避難小屋へ行く木道も見えています。
中央の標柱にも表記がありますが、悪天候時は見逃し兼ねないので、やはり地図やコンパスは必需品だと思います。
右折して山頂へ向かい、帰りは正面(天狗岩方面)から戻ってきます。
湿原が終わり樹林帯に入ります。
木々の間から、湿原と西吾妻避難小屋
この後、西吾妻山山頂(標高2,035m)を無事通過?・・・・・・・、評判の悪い山頂ですが、自然そのままの素敵な山頂です。気付かずに通り過ぎないで下さいね。
個人的には今年初の2,000m峰で、福島県にある百名山7座の内6座目・・・・・、あとは飯豊山のみ・・・・・、一生無理っぽいが目標にはしている・・・・・つもり。
山頂から北へ下りていくと、ゴツゴツした岩山が見えてきました。
天狗岩だと思われます。
その岩山に登り振り向くと、西吾妻山がドーンと座っています。
岩、岩、岩で、奥に吾妻神社が見えます。
どれが天狗岩?、それともここ全体を天狗岩と呼ぶのかな?、よく分かりませんが、天狗の姿は見当たらないようなので、安心して神社に参拝してから休憩にします。
※ピョンピョン調子に乗って岩を跳び渡っていると、たまに「ガタッ!」と動くのもあるので注意しましょう。
しばらくの間、貸切状態で山形県側の空を眺めます。
雲の上に朝日連峰が見えたような見えないような、雲の下に米沢の街が見えたような見えないような・・・・・、はっきりしないぼんやり感はありましたが、陽射しと風のバランスが絶妙で、居心地の良い場所でした。
吾妻神社にお別れして帰りは巻道を戻ります。
木道を行くと、西吾妻山は草原の海に浮かぶ島のよう。
湿原は黄金色に変わりつつあります。
若女平への分岐を通過し、木道本線から右に折れ、西吾妻避難小屋に立寄ります。
トイレはありますが暗いので目が慣れるまで時間を要します。
小屋から本線へ戻ります。
写真右の木道は、往路で西吾妻山頂へ向かった木道です。
帰りは足元注意で下ります。
一部、笹で足元が見えないところもあります。
気をつけていたつもりですが、隠れていた木の根に右の弁慶を思いっきり打ち付けました。
「いでがった~(ToT)(痛かった)」・・・・・、ヒリヒリ傷でしばらく入浴が憂うつになりそう。
皆様、お気をつけ下さい。
西大巓が見えてきました。
登り返しが終わるまで曇ってても良かったのですが・・・・・。
そう言えば、西吾妻避難小屋に水場の案内がありまして、この斜面を下りきった所にあるロープで囲われた場所を指していると思われます。
※小屋から往復30分以上はかかりそうです。
※水量は近々の降雨状況に左右されそうな感じです。
この辺りの斜面、盛りは過ぎてましたがお花畑です。
写真では伝えられませんが、色々咲いてます。
こちらも写真では伝えられませんが、西大巓への登り返しは赤い急斜面。
振り返って西吾妻山
西大巓で休憩して、デコ平へ戻ります。
桧原湖が見えました。
その上に見えるのは雄国沼かな?
この後、ゲレンデ上部まで滑り易い道が続くので、自分の普段の生活では有り得ないほど集中して下ります。
ゲレンデが近くなった辺りの樹に穴が・・・・・、ピッタリの時刻に何か出てきそう。
ゲレンデに出ると、磐梯山が見えていた。
安達太良山も見えていた。
出来れば西大巓山頂から見たかった。
ゲレンデの斜面は、アサギマダラと戯れながら下りていきます。
アサギマダラが道沿いのヨツバヒヨドリで蜜飲中。
こちらが近づく度に舞い上がるので気を使う。
立ち止まると、自分の周りを飛びまわり、こんなドン臭いおっさんには捕まらないと判断したのか、又、花に戻り蜜飲する。
たまに見せる、羽を動かさずに滑空するように飛ぶ姿が、色と共にクールな印象を与え、涼を感じさせます。
9月上旬には、南や西へ旅立つアサギマダラ、 中には1,000km以上移動する個体もいるそうです。
10kmちょっと歩いて、「ゼェーゼェー」言ってる自分が恥ずかしくなります・・・・・、でも顔色は蝶と同じで青ざめているんですけどねー(^^ゞ
ゴンドラ山頂駅の前をソフトクリームの誘惑に負けずに通過して、デコ平口へ戻り、無事帰宅して、おしまい。
行程
デコ平口→(40分)→ゴンドラ山頂駅→(30分)→ゲレンデ上部→(75分)→西大巓(休憩10分)→(40分)→西吾妻(小屋)分岐→(10分)→西吾妻山頂→(20分)→天狗岩(吾妻神社:休憩35分)→(10分)→西吾妻(小屋)分岐→(40分)→西大巓(休憩15分)→(45分)→ゲレンデ上部→(20分)→ゴンドラ山頂駅→(30分)→デコ平口
以上7時間(休憩1時間+途中で蝶に遊ばれた時間含む)の行程でした。
行ってみた日 2014.8.31
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)西吾妻山
↓中央がデコ平口です。
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