静かな東吾妻山 ~秋の気配漂う~
暦の上では秋に入り、一頃の猛暑もようやく治まり加減の中、東吾妻山へ行ってみた。
ガスガス(濃霧)で前車のテールランプぐらいしか見えないスカイラインを浄土平へ。
ゲートで駐車料金を払って・・・・・、ん?410円(普通車)、昨年は300円だったのに・・・・・。
「天気が悪けりゃすぐに帰ろう」と思ってたけど、払うもの払っちゃったから勿体無いので、歩きますかねー。

いつものようにモタモタ準備してたら、一切経山が見えてきた。
天気は回復傾向かな?
期待して出発!

でも、吾妻小富士の方から雲が押し寄せて、浄土平を呑み込む勢い。
そんな中、この日はビジターセンターでフルートの演奏会が行われていて、音色が響き渡る。
湿原が霧に包まれる様子とフルートの音色がマッチして、幻想的な世界。
霧の中から白馬に乗った王子様があらわれそう・・・・・、現実はザックを背負ったおっさんがむさ苦しい顔で山へ向かうのであった。

天候を気にしながら、東吾妻山へ。

浄土平はアキノキリンソウ(秋の麒麟草)や、ウメバチソウ(梅鉢草)が咲いていた。

クロマメノキ(黒豆の木)の実

「ふむふむ、なるほど、へぇ~、そうなんだ。」
読んでる素振りで、いかにも「学」がありますみたいな振る舞いをしてから先へ進む。
周りに誰も居ませんけど(^_^;)

相変わらず酸ヶ平へは直接行けない。
いつまで続くのか、噴火警戒レベル2。

ヤマハハコ(山母子)咲く登山道。
涼しそうに見えるかもしれませんが、風が無く蒸し暑さを感じた(気温は20℃前後でしたが)。

イワオトギリ(岩弟切)

マイヅルソウ(舞鶴草)の実

小雨が降ってきて雨宿り。

シラネニンジン(白根人参)
先週の三ツ岩岳の急登のお陰で、ここの階段も急に感じなくなった。

アカモノ(赤物)の実

荒れた登山道・・・・・に見えるけど、いつもこんな感じです。
この先で、大きな荷物を背負った学生さん風のお若い方(ソロ)が下りて来られた。
聞けば、早朝に西吾妻を発って大倉新道を経てここへ、この後スカイラインを土湯峠方面へ下り宿へ向かうとのこと。
お若い方は、今朝撮った写真を、うれしそうに見せてくれた(朝は晴れてたそうです)。
そこには、雲海から昇る輝く太陽や、朝焼けに染まる峰々が写っており、見事だった!
この写真同様、若者の笑顔も満足感からか輝いていて、凄く羨ましく思えた。
自分も若い頃に山登りの楽しさを知っていれば・・・・・。
(^_^)/~~~

クロウスゴ(黒臼子)の実

姥ヶ原へ入る。

エゾリンドウ(蝦夷竜胆)

木道の間にたくさんある!
こっちはエゾオヤマリンドウ(蝦夷御山竜胆)かな?

チングルマ(稚児車)、まだ頑張ってるのも居ました。

姥ヶ原の名物?熊の足跡。

もう一枚。
今日は会いませんように・・・・・パンパン!(どこに向かって拝んだ?)

十字路から折れ、東吾妻へ。

又、小雨がパラつき雨宿り・・・。


雨に濡れた登山道は、緑も岩も艶が出て素敵!・・・・・と思えるあなたは素晴らしい。
実際は足元びしょびしょ、泥だらけ~、岩もズルッと滑りやすいので注意しましょう。

ハリブキ(針蕗)の実

サンカヨウ(山荷葉)の実

キイチゴ(木苺)?ノイチゴ(野苺)?の実
何か、今日は「実」ばかり・・・・・収穫の秋?

樹林帯を抜け出たタイミングで、三度(みたび)、雨。
ここまで来たら、多少の濡れは気にしない(既に結構濡れてますけど・・・)。

東吾妻山山頂・・・・・ガスって眺望なし(訪れる人もポツリポツリと静か・・・この天気じゃねー)。
風もさほど無く、寒さも感じなかったので休憩する。

5メートル程先を、この鳥が行ったり来たり。よーく見ると何かくわえている。
こちらに見せびらかしてるように感じたので、自分もパンをくわえて、「ウー」って唸ってみたら、飛んでった。
「どーだ、参ったか!」
・・・・・「ボタッ!」、パンが落ちた(+_+)
食い物の恨みは何とかと言うので(明らかに逆恨みですが・・・)、今日の晩飯は鶏の唐揚に決定!
鳥と楽しい?一時(ひととき)を過ごしたので戻ります。

帰る頃になったら、雲が切れて谷地平が見えてきた。

ダメ押しに陽射しも出てきた。
休憩中に欲しかった陽射し・・・・・。

下りて来たら鎌沼方面にも陽射しが・・・・・。

ミヤマリンドウ(深山竜胆)

姥ヶ原から鎌沼へ向かう。

エゾリンドウ(蝦夷竜胆)

木道は秋の気配。

鎌沼
さっきまで晴れてたのに、行ったら曇った・・・。

コバイケイソウ(小梅蕙草)は秋の装い。

少しは咲いてたけど、ミヤマリンドウ(深山竜胆)の見頃はもうちょっと先かな?

ツリガネニンジン(釣鐘人参)

ボテっとして安定感のある東吾妻山・・・・・あまり褒め言葉が見つからない(^_^;)

雲の中から高山が姿を見せてくれた。

下りて行ったら、吾妻小富士も見えてきた。

一切経山も晴れゾーンへ。

振り返っても晴れゾーン・・・・・、もう少し遅く登れば良かったなー。

吾妻小富士へ登る観光客。
このタイミングで登られた方は福島盆地の雲海を眼にした筈。
その景色が夏休みの良い思い出になって、又、福島に来ていただければと思います。

秋の近づく浄土平~東吾妻の山歩きでした。

実は今回のメインはこっちだったりします。
良いお湯でした~(*^。^*)~♪
行ってみた日 2015.8.9
行程
浄土平⇒(55分)⇒姥ヶ原十字路⇒(40分)⇒東吾妻山山頂(休憩25分)⇒(20分)⇒姥ヶ原十字路⇒(10分)⇒鎌沼⇒(45分)⇒浄土平
以上3時間15分(休憩25分含む)の行程でした。

地理院地図(電子国土Web)より
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)東吾妻山