初秋の磐梯山(翁島口) ~猪苗代湖と会津盆地の応援を背に登る~
久々にお天道様のお出まし。
「何故、今まで隠れてたのか?」、記者会見でも開いていただきたいところですが、理由はどうあれ、出てきてくれてありがとー。
長雨の間、「晴れたら何処へ登ろうか?」と思案してたけど、結局は天気の相性が割りと良い磐梯山に決定。行ってみた。

自身初の翁島口から写真左の稜線を登る予定(山頂まで約3km、標高差1,000m)。
まずは駐車場へ向かう。

翁島口の駐車場(20~30台位、トイレ無)はグランドサンピア猪苗代リゾートスキー場のゲレンデに有り、ホテルの建物より1本上(北)の道にあります。
東側(写真右)からアプローチする場合、昭和の森(旧天鏡台)のゲートが8:30オープンなので、それ以前に登る場合は押立温泉や磐梯山牧場経由で、ホテルを西から巻いて来るようになります。ご注意下さい。
スカイシャトル(ゴンドラ)利用の方はホテルへ向かいましょう。
スカイシャトルの詳細はこちらへ⇒グランドサンピア猪苗代リゾートホテル
準備して出発!翁島登山口(標高約800m)は車道を西(写真左方向)へ向かうと直ぐ右にあります。
三週間振りの歩きで、登山口を目の前にしたら「歩きたくなーい」って気持ちが出たら嫌だなと思ってたら、意外にも「歩きたくて仕方ない!」って感じで衝動的に登っていた。人間変われば変わるもんだ。


「ガァオォォォーーー!」と叫び声が聞こえそうな看板。左ストレートの必殺パンチ!避けられるだろうか。熊鈴鳴らして歩きます。
歩き始めこそ急で滑り易い斜面ですが、その先は緩い登りが続きます。

これ見つけると、未だに頭の中で「あまちゃん」のテーマ曲が流れる・・・・・あっちはウニ(海栗)だったけど。

道は一旦スキー場の作業道路に出て、右に猪苗代湖、左に磐梯山を見ながらゲレンデを横断し、再び森の中に入ります。

展望こそありませんが、傾斜は緩く日も遮られており、歩き易い道が続く。

ママコナ(飯子菜)

大岩

木の実の付き具合が悪い年はクマが里に降りて来る、なんて話を聞きますが、今年はどうだろうか・・・・・。

道は少々岩交じりになります。

スカイシャトル(ゴンドラ)山頂駅への分岐(標高約1,200m)。
翁島登山口から標高にして400m稼げるのは大きいので、こちらから登る際はゴンドラ利用も考えてみて下さい(営業日注意!)。
スカイシャトルの詳細はこちらへ⇒グランドサンピア猪苗代リゾートホテル

少しづつ勾配のきつくなる道を行くと、ロープの垂れ下がった岩場に差し掛かります。
油断せず、スリップに注意して登りましょう。
ここを越えると、周囲の様子が一変します。

眼下に猪苗代湖が見えて、「おぉぉぉぉー!」


頭上には青空が広がり、足元は岩場が多くなります。

ウメバチソウ(梅鉢草)
この辺りから花も多くなります。

低木帯の道を行くと、突然前方が開けます。この辺りが、賽の河原と呼ばれてる場所らしいです。
ここらで休憩を挟んで登るのが良いと思います・・・・・が、いつものように周りの景色にテンションが上がり突き進み、この後ペースダウンする自分・・・・・学習の欠片も無い。

会津盆地(会津若松市)にお住まいの皆様や猪苗代湖からの応援を背に登る、登る。
「そんな応援ある訳ないだろー!」と突っ込みを入れた皆さん・・・・・、それがですよ、聞こえてきたんですよ、あちらこちらから「パーン!パーン!」と応援の花火の音が。
自分はみんなに応援されてるんだなー、幸せ者だなー。
※この時期の週末は、稲刈シーズンを避けた「運動会」や「イベント」が多いようです。なので、花火を応援と勘違いして登ってる人を見かけても、クスクス笑うぐらいにして、そっとしといてください。

ウスユキソウ(薄雪草)とイワインチン(岩茵蔯)

秋らしくなってきた。

登れば登るほど、傾斜がきつくなる・・・・・しんどい(>_<)

イブキジャコウソウ(伊吹麝香草)

猫魔ヶ岳(標高1,403.6m)
打ち込んで変換したら「寝駒ヶ岳」って出てきて、なんか笑えた。

「四合目」と記された岩。

天狗岩
裏磐梯火口壁の「天狗岩(三合目)」は有名だけど、表磐梯にも有ったとは・・・・・一つの山に同じ名前の場所が二つ、道に迷った際、混乱しないだろか?ちょっと心配。

近づくとこんな感じ・・・・・絶妙のバランス(゜o゜)
道はここを潜らないで右(東)から巻いて行きます。

振り返ると結構な高度感。
遥か彼方におもちゃのようなマイカーが確認できて、登ってきた実感が込み上げる。

意外にも山頂手前で笹薮が出現!
見えない足元に岩が隠れてるので、スリップ、つまづき注意です(特に下り)。
ガスガスの際も道迷いに注意したいところです。

ここを登りきれば間もなく山頂。

磐梯山山頂(^_^)v、お疲れ様でした~。(標高1,816.3m)
翁島口から来ると、「登ったー」って感じが大きくて、いつもより達成感があった。

桧原湖&裏磐梯

櫛ヶ峰
ザックの荷物を胃袋に移動させる作業を終え、のーんびりと山頂で過ごしてから同じ道を戻る予定でしたが・・・・・、弘法清水側から沢山人が湧いてきて、磐梯山名物?の小学生の団体さん(学校登山)等も来たもんだから、もう大混雑(なんだかんだで山頂は一時50名を超えた)。
休憩場所を探して右往左往する方々に申し訳ないので、移動しますか・・・・・、でも登山口へ戻るには早過ぎるし、どうしよう?

沼ノ平と赤埴山(右)
「赤埴山で休んで、猪苗代口へ下りよう。」「そうしよう。」(心の中の会話)ってことで、弘法清水へ下る。

ミヤマダイモンジソウ(深山大文字草)

天狗岩とお花畑が見える(写真中央)。

弘法清水まで大渋滞(-_-;)、通常下りは20分ほどだが35分費やした。
今回の自分は片道だけで済んだが、登りも渋滞しており、これからの紅葉シーズンに登られる方は余裕を持った予定を組んでいただきたいです。
弘法清水(四合目)で渋滞から開放され、三合目の天狗岩方面へ下る。

ナデシコ(撫子)

浮石に注意して下る。

黄金清水
「ひゃっけー!」(冷てー!)、3秒と手をつけてられない。
・・・・・と書いた割には両手で5杯も飲んだ(^_^;)

ミヤマキンバイ(深山金梅)

櫛ヶ峰を見ながら下る・・・・・・・と転倒するので、足元に注意して下る。

三合目、天狗岩。

この辺りで裏磐梯の景色とお別れ。
写真左下は銅沼(あかぬま)。

猪苗代登山口方面へ向かう。

リンドウ(竜胆)


滑り易い道が渋谷口の分岐まで続く(左)。
その先、沼ノ平に入ると、平坦な道で気分はハイキング~♪(右)。

磐梯山東壁

沼ノ平を抜けると、赤埴山が見えてくる。
光る水面は鏡ヶ池(鏡沼)です。

ナナカマド(七竈)

赤埴山分岐
左が赤埴山、右が猪苗代口。赤埴山を経由しても猪苗代口への道に合流できます。

二合目、赤埴山(標高1,430m)
訪れる人も少なく、静かでのんびりできるお気に入りの場所です。
磐梯山に見守られ、眼下に猪苗代湖を眺めながら休憩タイム。

ここからだと、磐梯山(左)と櫛ヶ峰(右)に囲まれた沼ノ平が、大きな火口であることがわかります。

猪苗代口へ下りる道を少し東に移動すると、猪苗代の街並みが見渡せます。
ほんのりと黄金色に染まる田んぼが、里の秋の始まりを告げてました。
この後、空模様が怪しくなり、遠くで雷鳴が聞こえたので下山開始します。

赤埴山付近はザレてますので、「ズルッ」とこけないよう注意しましょう。

猪苗代口への道と合流して、一合目の「天の庭」辺りからゲレンデに入り、ススキ(薄)の道を歩きます。
実は帰宅後、クシャミ、鼻水が止まらなくなった(+_+)
多分ここに写っている、ヨモギ(蓬)の花(花粉)が原因だと思う・・・・・秋の花粉症、お気をつけ下さい。

ゲレンデを下りて行くと、右側に「交流の家」への案内板。
翁島登山口へ戻るには、この道が近そうなのでこちらへ向かう。

始めは西方向に平坦な道が続き、桂沢への分岐から南に下ります。
倒木や蜘蛛の巣が少々ありますが、概ね歩き易い道です。

舗装路に出たら右(西)へ向かいます。
翁島登山口までは約3kmの車道歩き・・・・・何故か舗装された道は長~く感じる。
丁字路に突き当たるので右折(北)して、そこからだらだら登り・・・・・。

歩いて行くと昭和の森(旧天鏡台)。
今朝、車でここまで来たら、ゲートが閉まってて戻りました。
始めにも書きましたがご注意下さい。

昭和の森から振り返り磐梯山。

芝生のきれいな公園です。

西側のゲートまで来たら、今度は正面に磐梯山が見えて、左カーブの先が翁島登山口です。
残り数台となった駐車場で寂しそうにしてたマイカーに、「ただいまー」と声を掛け、下山完了。
いつものように温泉で汗を流してから無事帰宅して・・・・・「ハックション!ズルズル・・・・・」前述のとおりです。
~おしまい~
行ってみた日 2015.9.5
行程
翁島登山口⇒(50分)⇒ゴンドラ分岐⇒(95分)⇒磐梯山頂(休憩40分)⇒(35分)⇒弘法清水⇒(10分)⇒三合目分岐⇒(35分)⇒赤埴山(休憩35分)⇒(55分)⇒交流の家分岐⇒(15分)⇒舗装路⇒(40分)⇒翁島登山口
以上6時間50分(休憩1時間15分含む)の行程でした。

地理院地図(電子国土Web)より
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)磐梯山
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