晩秋の東吾妻山 ~今日も展望台はガスだった~
ここ一週間、なんとなーく体調が優(すぐ)れない。土曜日はじっくり静養し、日曜日にお出掛け・・・・・、それでもちょっと身体が不安なので、「又か」と思われるのを承知で歩き慣れた東吾妻山へ行ってみた。
いつものように高湯側(福島市)から磐梯吾妻スカイラインへ。
スカイラインの通行に関しては、2015.10.22現在一方通行など制限がありますので福島県県北建設事務所等のサイトでご確認の上でお出掛け下さい。

天狗の庭(標高約1,300m)付近
スカイラインの紅葉は終盤で、この日は標高800~1,000m(高湯温泉~スキー場跡)辺りが見頃でした。
《気になった事》
浄土平の東側には、風の無い日に火山性ガスが溜まる「狐地獄」と呼ばれる所があります。道路には「駐停車禁止」や「火山ガス注意」等、速(すみ)やかな通過を促す看板があるのですが・・・・・。最近、この区間で車やバイクを止めて写真を撮る方が多過ぎです。危険を知らせる看板と記念撮影するライダーさんまでいらっしゃる状態(-_-;)
まぁ本人が気持ち悪くなろうが、倒れて死のうが自己責任でしているのだろうから仕方ないけど、もしそうなった場合、スカイライン全線が恒久的に閉鎖になる可能性も有り得るのでは?と危惧するのは考え過ぎかなー。
自己責任とは言っても、間接的に他人様の迷惑になることもあるので考えて行動していただきたいと思います。

この日は駐車料410円をケチって浄土平をスルー、少し先の兎平駐車場(約30台、無料、トイレ無)へ。
準備して出発!スカイラインを横断してキャンプ場への道(舗装路)へ入る。

ここでルート紹介。現在地の兎平から浄土平、姥ヶ原経由で東吾妻山へ。下山は景場平、鳥子平経由で戻ります。
このタイプの案内板は各所に設置されてますが、その場所に合わせた方角となっている為に必ずしも上が北ではありません。この場合は下が北です。
「地図は上が北」と言うガッチガチの固定観念から脱却出来ない自分は理解するのに時間を要する・・・・・。

キャンプ場(2015は休止)の管理棟を経て行くと、吾妻小舎(営業中、冬季は閉鎖)があります。
小舎(小屋)の前で作業されていた方に挨拶がてらお話を伺うと、今年は噴火警戒レベル2の影響でお客さんが少ないとの事でした。一体何時になったら解除されるんだろう?

小屋を過ぎると吾妻小富士が見えてくる。

火口を一周する観光客も確認できます。

樋沼
落葉して訪れる人も少なくなった水面では水鳥が休んでいた。

桶沼畔にある斎藤茂吉の歌碑
~五日ふりし雨はるるらし山腹の吾妻のさぎり天のぼりみゆ~
1916(大正5)年の夏、一週間ほど高湯温泉に滞在した際に残した歌との事。
茂吉さんは吾妻山(一切経山?吾妻小富士?)登山も楽しみ、故郷の蔵王を眺めたそうです。

樋沼から浄土平へ向かうと東吾妻山が見えてくる。
青い空に、山頂からの眺め期待大!

こちらは蓬莱山。
どちらの山も葉を落としたダケカンバ(岳樺)で晩秋の装い。

一切経山
浄土平を横切り、姥ヶ原へ向かう。

シャクナゲは葉をたたみ、冬への準備OK!

振り返って、吾妻小富士と樋沼のダブル火口。

コリラックマ出没注意!(ツキノワグマも出ますのでご注意下さい。)・・・・・落し物かな?

姥ヶ原分岐
今年最後かも?と思い、鎌沼(右)へ寄り道。

鎌沼と前大巓(まえだいてん)

こちらから一切経山へ行けなくても、酸ヶ平まで散策を楽しまれる方が何組か見られて一安心。
例年よりはかなり少なくて寂しいけど・・・・・。

鎌沼分岐から再び姥ヶ原の木道に入り東吾妻山へ向かう。
何時見てもぼてーっとしてて、あまり「登りたい!」って感じの山には見えないなー、なんて悪く思ってたら曇ってくるし・・・・・。


道は相変わらずで、足元が濡れたり泥が付いたりスリップしたり。

山頂手前で何かするらしい。植生保護(再生)か?道の補修か?それともサンタの落し物か?

振り返ったら谷地平が見えた。この方角だけ晴れてて、他の330°は雲の中。


山頂では約10組の方々が休憩中。
登りの途中で、「雲海に浮かぶ磐梯山」情報を聞いたので山頂をスルーして展望台へ急ぐ!

展望台に着いた瞬間、磐梯山頂が雲に飲み込まれた。絶妙なタイミングだった。
(ToT)(ToT)(ToT)
せめて現場の案内板で雰囲気だけでもと思ったけど、その案内板にも雲が映り込み磐梯山は見えない。
(ToT)(ToT)(ToT)

東吾妻山頂の青空が四方からの雲で消えていく。
東吾妻はなんだかんだで6、7回目ぐらいだと思うけど、まともに晴れたことは一度も無い・・・・・相性悪過ぎー(+_+)

展望台から景場平へ向かうと直ぐにあるミニ湿原で休憩。
こちら側へ来る方は少ない。なのでとても静か・・・・・。
針葉樹の林を行ったり来たりするホシガラス(星鴉)の羽音が聞こえる。

食べることに夢中になってたら、辺りは霧中に・・・・・。
毎度毎度の「お寒さ」に背中がゾクッとしたので下山します。


景場平への道は、ある程度の泥んことスリップは覚悟していただきたいです。
泥濘で靴底に泥が付きます。その靴で岩へ上がると滑ります。見事な泥と岩のコンビネーションの繰り返し&段差で登山者を苦しめます。
これも吾妻山系らしさなので、幼少期に戻ったつもりで泥んこ遊びを楽しみましょう。

景場平へ入るとホッとする。

ちょっとだけ青空が映りこんだ。
ここでラジオを取り出し競馬中継を聴いているところを、誰かに「景場平で競馬かい!」って突っ込んで欲しかったけど、どなたも来ないようなので別の機会に・・・・・。

振り返ったら晴れてきたしー(-_-;)


景色平の木道が終わると泥濘が多くなります。この日はまだ良かったほうで、雨の直後は池塘のようになります。お気をつけ下さい。
その後は一瞬、燧ケ岳の長英新道を思い起こさせる場所を抜け、沢のように岩々した道に出ます。ここまで来ると車やバイクのエンジン音が聞こえてきます。

スカイラインを横切り鳥子平へ入ります。
横断の際、猛スピードの車&バイクに要注意!

鳥子平と高山

高山への分岐を経て兎平(浄土平方面)へ向かう。


ここからは小刻みなアップダウン程度で割りと平坦な道です。
だらだら歩くと長く遠く感じて疲れるので、気合を入れて歩きます。

途中、分岐(丁字路)に出て左へ向かう(右は吾妻小舎を経て浄土平)。
今年(2015)は噴火警戒レベル2の影響で休止してる静かなキャンプ場を通り抜け、往路の道(舗装路)と合流。

午後に入って日が陰り、すっかり夕方っぽくなった兎平駐車場へ戻る。無事下山完了。
この後いつもの幕川温泉へ向かう(車で)。
幕川温泉はスカイラインを土湯峠へ下りて左折(福島市方面)、そして最初のカーブを曲がると看板があるので左折です。そこから一本道(舗装路)ですがカーブが多く狭いので、対向車に注意しましょう(時速20kmが理想です)。進んで行くと2軒の旅館があります。
この日の幕川温泉へ続く道は見事な紅葉でした・・・・・感動!
残念ながら写真はありませんが(^_^;)

いつもお世話になっている吉倉屋旅館さん。
入浴のみ500円(10:00~15:30)
※冬期間(11月中旬~5月連休前)は休業です。
詳しくはこちらへ⇒幕川温泉吉倉屋旅館

温泉(内湯は透明)に入り紅葉を眺める・・・・・、贅沢なひととき。

露天風呂(にごり湯)も満喫!
「かさかさー」、「ひらひらー」、落ちてくる葉音を聞きながら。
~吾妻嶺に冬の足音葉がひらり湯けむりふわり心ほんわり~
ブログ更新はのら~りくらり・・・・・(^^ゞ
行ってみた日 2015.10.18
行程
兎平駐車場⇒(15分)⇒桶沼⇒(10分)⇒浄土平⇒(45分)⇒鎌沼分岐⇒(35分)⇒東吾妻山頂⇒(10分)⇒展望台(休憩45分)⇒(35分)⇒景場平⇒(25分)⇒鳥子平⇒(35分)⇒兎平駐車場
以上4時間15分(休憩45分含む)の行程でした。どーも最近の下山は、頭に温泉で寛ぐ姿(自分の)が浮かぶ為か急ぎ足になってしまいます。なので、あまり参考にしないで下さい。

地理院地図(電子国土Web)より
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)東吾妻山
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