茨城最高峰八溝山 ~黄門様の「五水」を巡る~
日曜日に雨が降らなそうな山をネットで検索、タカタカタカタカ・・・・・、「めっけた!」
その山は茨城県境の八溝山(やみぞさん)、・・・・・行ってみた。
国道118号で矢祭町から茨城県に入り、県境から3km程の下野宮交差点から右折して県道28号へ入る。
福島県じゃ見られない茶畑の点在する山村(さんそん)風景にキョロキョロしながら(安全運転で・・・)県道を行くこと約15km、八溝林道の入口に着く。
本格派の登山ならここから歩くのが良いのだろうけど、雨が降り出したのでそれを言い訳にして、車で鳥居をくぐり貫け高度を稼ぐ。
※林道は舗装されてます。ただ幅が狭いので、対向車要注意!&譲り合いの精神で。
※林道の所々に「旧登山道」の標柱が見られたので、地図には有りませんが車道以外の道もあるようです。
上の地図の現在地(日輪寺入口)に駐車して、旧参道入口から山頂へ。帰りは日輪寺経由で戻りました。
※日輪寺入口 地図に駐車場マーク有りますが、幅広の路肩駐車程度です。トイレマークも有りますが見当たりませんでした。ここ以外の場所は各々、駐車場、トイレ確認しました。
それでは出発!と行きたいところですが、降り出した雨が止まない。しかも眠い。
30分だけ・・・zzz💤・・・・・
ハッ!(゜o゜)・・・・・1時間半の熟睡(^_^;) 幸いと言っていいのか?雨はまだ止まず。
それから更に30分(今度は起きて曇天とにらめっこ)、雨が上がった。
では出発!
靄(もや)の立ち込める車道を歩き、旧参道入口。
山道を歩き出すと洞窟に入ったかのような湿気。気温は20℃越えた程度で暑くは無いけど、じめじめ感が半端なかった。
暫く平坦な道が続く。(1ヶ所だけ崩れてて巻道有り)
コアジサイ(小紫陽花)/ヤマブキショウマ(山吹升麻)
杉の大木が並びはじめ、歩いてる道が参道だと認識する。
ちょいと寄り道、妙見菩薩へ。
妙見菩薩
靄がかかり厳かな雰囲気。
辺りの風景も相俟(あいま)って、「キリリッ!」と身が引き締まる思い。
妙見菩薩入口から100mほどで金性水。
八溝五水はあの「水戸黄門」でお馴染みの徳川光圀さんが名付親なんですか?
「えぇい!頭が高い、控え、控えおろー!」 「ははぁーーー。」と寸劇を行ってから御水を戴きましょう。
改めて金性水(きんしょうすい)。
ひゃっけー!(冷てー!)、一口飲んだら、あら不思議!急に陽が射して、ハルゼミ(春蝉)が「シャーシャー」鳴き始めた。
もう一口、「ギュルルルル~」腹の虫が鳴く・・・・・先へ進む。
少し移動して八丁坂。ここから登りが始まる。
登りの前に四阿(あずまや)が・・・と思ったら、ここが鉄水(てっすい)。
渾々と言うほど勢いは無いけど、もこもこっと湧き出てた。
八丁坂を少し登り右に折れて行くと龍毛水(りゅうもうすい)。
飲み(汲み)口が2つあるから、助さんと格さんが喧嘩することもない?
いっぱい泳いでたオタマジャクシ(御玉杓子)が龍の毛に見えなくもない???
2本並んだ立派な杉の大木。山門のようにも見える。
上から「シュルルルル!」っと弥七の赤い風車が飛んできそう・・・・・。
八丁坂
一反、車道に出て左に行くと白毛水(はくもうすい)。
名前の由来は分からないけど、ここで黄門様が白い顎鬚(あごひげ)を洗ったのだろうか?
戻って八丁坂の続きを登る。途中から右に折れて銀性水へ。
銀性水(ぎんしょうすい)
流れが無いので飲む気にならなかった。八兵衛ならうっかり飲むかも?
雨上がりのグリーンに癒され中。
戻って登って車道を渡って八溝嶺神社。
神社の裏手が八溝山頂(標高1,022m)。隣にはお城型の展望台。
山頂って感じが余りしない山頂・・・・・。
沢山のトンボが飛び回ってた(写真は1匹。しかも飛んでませんけど・・・)。
展望台からはいろいろと見えるらしい。
数年前地方ニュースで、ここからとらえた東京スカイツリーの夜景映像(動画=視聴者投稿)を見た記憶がある。
吾妻連峰の某山頂からも計算上はスカイツリーが見えるってのがちょっと話題になったことがあったけど、どうなったのかなー?
この日は雲海とその上の雲の間に那須連山や鶏頂山が確認出来た程度。
ノーマルなツリー(tree=木)はいっぱい見えてますけど・・・・・。
展望台から山頂が見下ろせてしまう・・・・・。
戻りは日輪寺経由で。
道は歩きやすく概ね真っ直ぐ。/カラマツソウ(唐松草=落葉松草)
車道に出て横断、その後簡易舗装された道を下る。
天台宗八溝山日輪寺(坂東三十三観音霊場第二十一番札所)
足元が汚れてたので中には入らず(上がらず)、外から参拝させていただきました。
日輪寺の駐車場から参道に入り出発地点へ。
しっとりとした杉並木の向こうから黄門様御一行はおろか、だーれも来ない。
今回、山頂や日輪寺で観光、参拝の方にはお会いしましたが、登山してる方とはお会いしませんでした。八溝山は春の花咲く頃がベストシーズンらしく、梅雨のこの時期はオフシーズンのようです。
龍毛水から来る道と合流して下りる。
下りて行くと水の流れが聞こえて沢に出た。
この沢は、喉を潤してくれた「五水」を集めた沢で、ここではワサビ(山葵)田を潤していた。この先、大海原までの道中、森林や田畑、暮らす人々、色んなものに潤いを与えて行くんだろーなー。
コバギボウシ(小葉擬宝珠)/沢を渡って登り返し。
無事に戻って登山終了!
帰り道、少し開けた車窓から「かぁーかっかっかっかっ!」と黄門様の笑い声を聞いた気がした八溝山でした。
行ってみた日 2016.7.3
この日の行程
日輪寺入口⇒(35分)⇒金性水(休憩5分)⇒(40分)⇒八溝山山頂(休憩10分)⇒(20分)⇒日輪寺(休憩5分)⇒(25分)⇒日輪寺入口
以上合計2時間20分(休憩20分含む)の行程でした。
地理院地図(電子国土Web)より
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)八溝山
詳しくはこちらへ⇒茨城県大子町観光協会公式HP(サイト内にコースタイム入りの地図があります。)