坊平高原から熊野岳 ~静かな蔵王を名号峰まで~
2ヶ月前、大黒天から登った熊野岳は雲に包まれ真っ白だった。・・・・・再び行ってみた。
今回は山形県側から登ろうと、上山市の坊平高原へ。
蔵王エコーラインから坊平へ入り、突当りの丁字路を右折した奥の駐車場に止める。
準備して出発!(駐車場=標高約1,040m)

現地の看板で説明を。駐車地点が画像左下のPで、トコトコ歩いて中央の現在地に。で、ここから中上の黄色い四角(観鳥舎)まで移動。しかーし!少しの遠回りを嫌い、クロカンコースから最短距離を狙って藪に突入。僅か20m程だったと思うけど、足元びっしょり&蚊の餌食、おまけに2m程の堀もあって苦労した・・・・・急がば回れってこのことですか。
ちなみに帰りは現在地から右に延びる白い道を戻って来ました。
※エコーラインをもう少し上へ行った蔵王ライザーワールドスキー場(レストラン)の駐車場をお借りしてそこから発つのが無難そう、と言うかそちらが一般的らしいです。


観鳥舎の前の道を東へ向かう。
天候は曇りで風は無く若干ジメジメ。道は緩い傾斜、プ~ンと蚊が多い。

歩き始めから約30分、ようやく中丸山への入口(分岐)に到着。
ここから気分新たにスタート!


水音の聞こえる渓谷(仙人沢)へ向かって下る。
※こちら側から仙人沢沿いの遊歩道へは通行禁止でした。(2016.9.10現在)


仙人橋。「1,000人乗ってもだいじょーぶ(大丈夫)!」by〇〇物置。・・・やっぱ1,000人は無理かなー(^_^;)
とんでもない所に蜂の巣有り!刺激しないよう静かに渡りましょう。




仙人橋を渡ると急登開始。
道にはキノコが目立ち、違う種類を撮ったつもりで帰宅後調べたら、これ全部「タマゴダケ(卵茸)」って名前で同じもんらしい。成長過程で形が変わるんですねー。
「へぇーーー。」


登って行くと暫し明るい場所に出て、右手に滝。ゆっくり眺めたいけど、足を止めると蚊に囲まれるので進行あるのみ。
この後、まだ若いブナ(山毛欅)林を登り、笹の多い灌木帯に入る。ここも結構な急登できつい。

高度を上げて振り返ったら田園風景。上山辺りかな?下界は晴れてるんだー。


やがて道の傾斜は緩み、木道やら階段やらに。この辺りで蚊から解放される。そして・・・・・、

中丸山山頂(標高1,562m)
エコーラインを行き交う車や、遠くにロープウェイが見えてしまうけど、ここだけ蔵王の賑やかさからポツンと取り残された感じ・・・・・、独特の雰囲気がある場所。
静かでなんか落ち着く。

進行方向の景色も山深さが感じられて良い所です。
上の方はガスってるようですけどねー。


少し下りて登り返すらしい。




この辺りでは小さい秋が各所に。


下りて行くと蔵王らしいアオモリトドマツ(青森椴松)の森になり、緩やかに登り返しが始まる。
この辺りで本日初めての登山者と会う。熊野岳までの間に会ったのは3名(2組)の方でした。


進んで行くと右手の谷に砂防ダム。道の傾斜は緩く歩き易い。
※前述のアオモリトドマツの森から砂防ダムの見える辺りまでの間に、熊さんのものと思われる落とし物を4点程見かけました。恐らくこの辺りに棲家があるのでは・・・。歩かれる際には対策を忘れずに!


歩くとジェンガ(Jenga)がしたくなる木道/潤い


秋の草花三色セット(個人的には三食セット希望)/ガスってくる。

石畳の道になり熊野岳はもう直ぐかな?・・・先が見えない(+_+)
途中擦れ違った方から風が強いと聞いてたので警戒したけど、どうやら治まりつつあるようで助かった。


道の砂利敷にもコマクサ(駒草)が自生していた。踏まないように慎重に歩む。

熊野岳山頂(標高1,841m)(^^)v
又、ガスったけどちょっとは見えるから前回よりはましかな?
さすがに人は多い。


熊野神社の小屋で休憩。
賽銭入れたら陽が射した。ウソのようなホントの話。「ありがたや~ありがたや~」
そう言えば前回は入れなかったっけ(゜o゜)


休憩後、避難小屋方面へ歩き出すと時折青空も。
ロバの耳への入口まで行ってみた。
※ロバの耳岩へは通行禁止でした(2016.9.10現在)。

スパッと晴れて雁戸山。
「カッコいいー!」

曇天が好天に好転して、気分も晴れやか。
調子に乗って名号峰まで行ってみた。

画像右上が名号峰。道を知らせる「棒(支柱)」を追いながら下る。


岩がゴロゴロだったり、足元が見えない場所も。注意して歩く。

「雪解けも進みポカポカして春だねー」
「もう秋なんですけど・・・・・」
イワカガミ(岩鏡)が咲いていた。

左(西)を見れば山形盆地。
「おぉー!」

右(東)を見れば釜房湖、仙台平野に仙台湾、その先に牡鹿半島。
「ながしまー!」じゃなくて、こっちも「おぉー!」


雁戸山を正面に見ながら灌木帯を行くと、自然園と呼ばれてる場所に入る。
※自然園内に1ヶ所分岐有り、左が名号峰。真っ直ぐ行くと慰霊碑?があって行止りとの事。丁度ここで会った登山者に教えて頂いた。感謝!
※自然園を過ぎると若干道が狭い印象。ただ刈り払いが行われており歩き易く、これ又感謝!


緩い下り坂を行くと追分に着く。
⇐鍋倉不動、⇑八方平、雁戸山、名号峰、⇒かもしか温泉跡
※かもしか温泉跡方面、進入禁止でした(2016.9.10現在)。
森永ミルクキャラメルのプレート見たら、「ピポパポ~♪」が頭の中で鳴って、一人懐かしむ。


追分の先も緩い傾斜の道が続く。

南蔵王の面々

不帰ノ滝(画像は拡大してます)
左上は駒草平の駐車場だろうか?


峩々温泉への分岐を過ぎると・・・・・、

名号峰(標高1,490.9m)到着~


山頂はのぺーっとしてるけど解放感のある場所です。

船形連峰

雁戸山(画像は拡大してます)

八方平避難小屋(画像は拡大してます)

調子に乗ってかなり降りて来てしまった。
あの上まで戻らなきゃ。

自然園まで戻る。


目印の棒(支柱)はあるものの、ガスると迷ってしまうかも?


ロバの耳入口まで戻って来た。
もう一度熊野岳へ行って同じ道を戻ろうと思ってたけど、山形側の天候は回復しない。
馬の背へ降りますか。
(名号峰往復の間に会った登山者は10名程でした。)

御釜
2ヶ月前は10年振りに見て、次は何年後だろー?なんて考えてたけど、意外にも「次」は直ぐに訪れた。この次は何年後だろー?


御釜を見ながら馬の背を行く。

レストハウスには立ち寄らない。焼きトウモロコシの誘惑に負けそうだから・・・。


坊平への分岐は目立たないので注意しましょう。
リフト乗場まで沢のような道を下る。スリップ注意!

リフトの上では「寒い寒い」とお子様が騒いでいる。おっさんと同じく山道を歩けば温まるのになー。そしたらとっておきの冗談聞かせてあげるのに・・・、だからそれが寒いんだっつーの!


リフト乗場駐車場の北側の真ん中辺に登山道があります。
突当りは緊急避難路(立入禁止)になり、登山道は左折します。
(この駐車場から坊平間は登山者と会わず。)


少し行くと分岐で、御田ノ神経由で行きます。
エコーラインを横断。車、バイクに注意!

御田ノ神湿原
エゾオヤマリンドウ(蝦夷御山竜胆)やイワショウブ(岩菖蒲)が咲いてた。


避難小屋を経て御田ノ神様まで行くと木道は行止り。
神様どこですか?何も無いので木道の端っこで手を合わせ、振り向いたら藪の中に祠があった。失礼しましたー。


湿原の道標に従いエコーラインに出て、道路反対側の道標を確認した後に進む。
道は少々泥濘気味。


バイクや車のエンジン音を聞きながら降りて行くと古い小屋が見えてくる。ここを過ぎるとスキー場に入り、下界の景色が見えてくる。


ゲレンデを行くと、左にエコーラインのカーブが見えてくる。その辺りから再び森の中に入る道。ずっとゲレンデを下るつもりでいたので、「あれっ?」っと思ったけど進んでみた。
その道を降りると大きなブナ(山毛欅)の木の下に出る(千手ブナと言うらしい)。
その木を見上げていたら山側になんかある!

石仏?取りあえず手を合わせる(蔵王権現様)。
この先に三十三観音様もあった。

大きな杉の並ぶ道を行くと広場に出た。
右に写る杉はねじれ杉と言うらしい。見た所、真っ直ぐ立っておりどこもねじれて無い???
「あっ!樹皮がねじれてる。自分だって、性格が・・・・・」こんなんで張り合っても仕方ない。


冷た~い水で手を清める。ついでに顔も清める。
案内板が有り、ここが「お清水の森」と呼ばれてる事や、石仏が何かがようやく判明した。
スッキリして参道を歩く。


参道が終わると再びゲレンデに。
真っ直ぐ降りて行く。振り返ると中丸山がこっちを見てた。(@^^)/~~~

ゲレンデ歩きを終え、スタート地点に無事戻った。
静けさの中に秋の足音を聞いた蔵王の一日に満足満足~。
行ってみた日 2016.9.10
この日の行程
坊平高原⇒(35分)⇒仙人橋⇒(70分)⇒中丸山⇒(65分)⇒熊野岳(休憩10分)⇒(10分)⇒ロバの耳入口⇒(40分)⇒追分⇒(15分)⇒名号峰(休憩30分)⇒(15分)⇒追分⇒(50分)⇒ロバの耳入口⇒(40分)⇒リフト乗場⇒(15分)⇒御田ノ神⇒(40分)⇒お清水⇒(15分)⇒坊平高原
以上7時間30分(休憩40分含む)の行程でした。 歩行距離 約18.2km


国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)熊野岳
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