GWの一切経山&東吾妻山 ~山でごろごろする一日~
5月の連休が始まった。
「今年は家でごろごろするかー」って思ってたけど、予報じゃかなり暑くなるらしい。
同じ「ごろごろ」するなら環境の良い場所がいいなーってことで、ホントは魔女の瞳が目覚めてから行くつもりだった一切経山へ前倒しで行ってみた。

吾妻連峰
左から、高山、吾妻小富士、チラッと東吾妻山、一切経山、家形山。


吾妻の雪うさぎが登場すると、田んぼ農家さんは忙しくなるらしい。
スカイラインの開通時刻7:00(降雪の恐れがある期間のみ)丁度、高湯ゲートに並んだ車両の最後尾につける。
連休で朝から渋滞ですか?と心配したら車列は直ぐに動き出して事無きを得た。


皆さん観光ポイントを素通りしてしまう中、つばくろ谷で不動沢橋、天狗の庭から雪うさぎの耳と尻尾を確認したりしながら、連休っぽく観光気分で行く。
やがて車は浄土平へ。
有料駐車場を避ける為、浄土平をスルーして兎平の無料駐車場へ向かう・・・・・が、料金所のカーテンが開いてないのが見えて、「キキキキーッ!」っと刑事ドラマばりのブレーキターンして(嘘です。この人は他人様より2、3回多めに切り返してノロノロとUターンしてます・・・)、浄土平駐車場へ。
その数分後に料金所は開いたみたい。
申し訳ない気持ちとラッキーな気持ちとが入り混じった(割合は申し訳ないが1、ラッキーが9・・・・・(^_^;))。
だって今年は500円(昨年は410円)だもの・・・・・。
※まだ天文台奥の臨時(登山者用?)駐車場へは入れませんでした。
準備して出発!
まずは体を高度順応させるべく(たかが標高1,600mで?)浄土平をウロウロしてから一切経山へ。

吾妻小富士
※浄土平の遊歩道は、橋が雪に隠れている部分もありました。踏抜きにお気をつけ下さい。

いつもより噴煙がおとなしい一切経山(大穴火口)・・・・・、それがかえって不安に思えて、念の為登山届を出してスタート。

蓬莱山


酸ガ平への夏道は出ておらず、沢に積もった雪の上を登る。
風は無く、背中からは初夏の陽射しで、画像からは想像つかない暑さ。


踏跡は沢の低い所を登ってるけど、それを行ったら最後の登りが急になると思い、途中から左の夏道に近い部分を行った。
沢の上部には亀裂が数本走っていた。
いつもより多い雪、いつもより高い気温、何も無けりゃいいけど・・・・・。

酸ガ平避難小屋付近
この辺りも沢から離れた左側を登った。


避難小屋先の急登部は右側に夏道が出てた。
霜柱が解け、ちょっとだけ泥混じり。
毎度の事ながらここの登りはシンドイ。

我慢して登り、振り向くと景色のご褒美!
吹き抜ける風もご褒美、心地良い。

もうすぐ山頂。

振り返ると磐梯山が、後方に燧ヶ岳や会津駒ヶ岳を従えこちらを睨んでた。
「何か悪いことしましたかー?」
・・・・・心当たりが有り過ぎてどれのことやら?????

一切経山山頂(標高1,949m)╲(^^)/
珍しく風が弱く、空気も澄み渡り、眺めバッチリでした。
※ただ風が無い分、羽虫が大量発生してたので対策をお忘れなく。まっ、いつも通り風があれば問題ないのかも?

左端が西吾妻山、右端が東大巓、そのちょい左に霞む白い所が飯豊連峰。

蔵王連峰

朝日連峰

遠~く左から、一際白い月山、鳥海山、村山葉山。
このずっと右奥に秋田山形県境の神室連峰も確認出来ました。
家形山方面へ降りた大岩に移動して休憩。
※不思議なことにこちらは羽虫が数えられる程度でした。

魔女の瞳(=五色沼=吾妻の瞳)は、まだこんな感じでした。

亀裂は入ってるみたい・・・・・。

吾妻の主稜線
家形山に向かってた方が、残雪で道が不明瞭だからと戻って来た。
その方と暫し山の話で盛り上がった。
山歴20年のベテランさんで、福島、栃木の山、特に尾瀬の話を聞かせて頂いた。
お陰で行ってみたい場所や季節を変えて再訪したい場所が増えました。
「ありがとうございました。」
その方が去っても大岩からは放れられず・・・・・。
「ギャーギャー」とホシガラス(星鴉)、「ホーホケキョ」とウグイス(鶯)、遠くからはそり遊びに興じる若者の声が響く。
景色は白いけど、その賑やかさに春を感じながら、寝そべったり、遠くを見たりを繰り返した。

月山。手前は家形山。
あまりにも天気が良くて、ごろごろするのも勿体無いなと思えてきたので、東吾妻山へ行ってみようと行ってみた。

酸ガ平へ向けて戻る途中の出来事。
登って来る方と挨拶を交わす。
そしたら「行ってみたいの人!」って言われて面食らった。
その方のお顔を拝見したら見覚えが・・・、でも誰だっけ???
「ほら、兵子(ひょっこ)で」って言われて直ぐに思い出した。
あそこの岩場から出てきたオコジョを(・・・冗談です)。
昨年(2016年)の秋(噴火警戒レベルが引き下げられた直後)に烏帽子山でお会いし、兵子で休憩の後に浄土平までご一緒させて頂いた方(Oさん)でした。
そん時の様子はこちら⇒東大巓&弥兵衛平湿原へ ~浄土平⇔一切経山再開通記念~
Oさん、その節は大変お世話になりありがとうございました。
こちらを見て頂いてるとの事で、とても嬉しく励みになります。
これからも身の丈に合う程度に精進していこうと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました~(^^)/~~~
初めてのケースだったので驚きが大きくて、自分は鳩が豆鉄砲的な顔してたかも・・・(^_^;)

酸ガ平と前大巓


鎌沼

鎌沼と東吾妻山

振り返って。
※鎌沼付近、踏抜き、スリップに注意しましょう。


鎌沼周辺は残雪多いけど、姥ケ原は木道が出てた。
十字路を通過して東吾妻山へ向かう。

いつもは見下されてる樹々と背比べしながら登って行く。
※踏跡があるので自分のような低レベル登山者でも行けましたが、悪天候時やその直後で踏跡が消えた場合は道に迷う可能性大かと・・・。
※踏抜くと地に足がつかないほどの残雪量です。両足同時に踏抜いたらと考えるとゾッとします。お気をつけ下さい。

振り向くと、夏道では味わえない景色が広がってた。


樹林帯を抜け一安心。

東吾妻山山頂(標高1,975m)
「うっ、うっ~(ToT)」、泣きたいくらい嬉しかった。
確か東吾妻山は今回で6度目。
で、過去5度は天気に恵まれず部分的な眺め、他にも2週連続、雷で撤退した経験もあったりして、相性激悪のお山でした。
なもんで、前年(2016)は一度も登らずに、今回に至った訳で・・・。
そしたら、よーやくお天気に恵まれ嬉しい限りで、ごろごろして長居しました。

磐梯山と猪苗代湖と裏磐梯三湖(秋元湖、小野川湖、桧原湖)
福島県のシンボリックな景色が3つ同時に見られる贅沢な風景。
※クリックして頂くと別画面で大きくなるかと・・・。

吾妻の主稜線も一望
今回、画像に山名を入れてみたのでクリックして、でっかくして見て頂ければ幸いです。
※但し画像は粗々で歪んでますけど・・・。
景色見てボーっとしてたら、いつの間にか一人になってた。




ホシガラス(星鴉)
のんびりしてるこちらに苛立ってるかのように、チャッチャカチャッチャカ忙しそうにしてた。
「連休くらいのんびりしたら?」って言ったら睨まれた。
怖っ!
今まで見られなかった分、新しい景色を求めて山頂のロープ内を動き回る。

一切経山山頂(右)と先程まで休憩してた大岩(左)。
大岩の後方に蔵王連峰刈田岳。


左は酸ガ平避難小屋(左下)と一切経山への道。
右は吾妻小富士の向こうに福島盆地の信夫山。

時計が午後2時になったところで下山開始。

姥ケ原の十字路

姥ケ原下の階段や橋は雪の中。
※姥ケ原~浄土平間、踏跡があらゆる方向に延びてます。なので惑わされない様、慎重に降りましょう。あらぬ方向に行くと苦労するかも?

吾妻小富士が見えてきた。

浄土平も見えてきた。

駐車場には結構な車の数で、連休なんだなー。

クネクネと踏跡を追って行ったら、ミニサイズの魔女の瞳。
本家「魔女の瞳」から染み出した水がここに湧き出たってことにして(作り話です)、「魔女の涙」ってしたら、ちょっとだけロマンチック?


浄土平に無事戻ると、吾妻小富士から子供達の「ヤッホー!」の声が響き、雪解けの流れがキラキラとやさしい光りで答えてた。
気ままにの~んびりの一切経山と東吾妻山の歩きでした。
山でごろごろし過ぎて、手と顔が真っ赤っか・・・・・、紫外線対策もお忘れなく。
行ってみた日 2017.5.3
この日の行程
浄土平⇒(45分)⇒酸ガ平⇒(30分)⇒一切経山(休憩130分)⇒(25分)⇒酸ガ平⇒(20分)⇒姥ケ原十字路⇒(40分)⇒東吾妻山(休憩85分)⇒(20分)⇒姥ケ原十字路⇒(40分)⇒浄土平
以上7時間15分(休憩3時間35分含む)の行程でした。

地理院地図(電子国土Web)より
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)一切経山
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