花咲く不忘山へ向かうも・・・・・ ~硯石から挫折編~
先週、三方倉山へ行く途中に見た水田に映る南蔵王。
その印象が強く残ってたし、「そろそろ花も咲き始めたかなー」なんて思いもあって不忘山(画像左端)へ行ってみた。
今までは刈田峠か白石スキー場から歩いてたけど、今回は硯石からのチャレンジ・・・、と言った割には、朝からボーっと運転してたもんだから、気付いたらスキー場に向かってて、慌てて進路変更するも無駄に遠回りしてしまう。
そんな自分に嫌気が差したのか不忘山は雲の中・・・。
~不忘平和記念公園より~
硯石登山口(標高約720m)は県道51号の白石と七ヶ宿の市町境付近から入ります(南蔵王登山口の標識有り)。
砂利道(※別ルート舗装路も有り)を7~800m行くと登山口です。
※長老湖方面から行った場合、長老湖への入口を過ぎ約1km先を左折して、左に不忘平和記念公園を見て約1km下る。右手に吉沼バス亭を見て
登山口に駐車場は無く路肩駐車(6~7台可、この日は8時過ぎで3台でした)になります。林道ですが、結構往来があるようなので邪魔にならない場所へご駐車下さい。
トイレは登山道を100mほど歩くと有りますが、当てにしないほうが無難かと。
「ザザー、ザザー」と頭の上のほうで風と樹々とがせめぎ合う中、準備して出発!
不忘山までは4kmあるらしい。
直ぐに道を左右2本見つけてしまい、ちょっと悩んでから右を選択して進む。
※この場所は元キャンプ場だそうで、左はそのキャンプ場跡地への道。先で合流可能です。
最初はナラ(楢)の森やヒノキ(桧)林で、道の傾斜も緩いので鼻歌交じりの歩き。
が、突然の急勾配に鼻歌も止まる。
(余談)
個人的な思いだけど、宮城県の登山道は直登気味の急な道が多い気がする。反対に福島県は九十九折りの道が多い気がする。
以前どこぞの山でこの話題を宮城の方に聞いた際、「県民性かなー」って答え。
自分はなるほどーって思った。
宮城県は物事をストレートに考えるから街が発展したんだねー。それに比べて福島は回りくどく考えるから・・・・・。
(私は回りくどい人間ですが、福島県人が皆そうでは有りません。)
「よごさぬように美しく!」己の心もこう有りたかったなーなんて思いながら、鼻歌の3倍の音量で「ゼェハァゼェハァ」言いながら登る。
途中、早くも下りて来る方々から、山頂の天候やらこの先の道の状況やらを伺いながら行くと、やっとこさ急な登りが終わる。
打って変わって緩やか~な勾配の道が始まり息も整う。
進んだ先の「落石注意」を合図に再び道の様子が変わってくる。
赤茶色の砂礫に岩が多くなる。
黄色い目印は有難いけど、その付け方が爬虫類っぽくて自分好みじゃない。
開けた場所に出た。
進行方向はガスってるし、この辺りから霧雨混じり。
これ以上雨が強くなったら下山する構えで進む。
「B29一番機墜落地追悼の碑」
(実際の墜落地点は少し西側の鉛沢寄りらしいです。)
天候の回復を期待するも、状況は変わらぬまま・・・登り続ける。
※予報では徐々に晴れるようなことを言ってた。
咲き始めたハクサンイチゲ(白山一華)、ミツバオウレン(三葉黄蓮)。
山頂からの眺望は無理っぽいけど、花は期待できるかも・・・・・?
ザレ場からガレ場へ入る。
周囲の木々の背丈が自分より低くなり風を直で感じるようになる。
不忘山頂まで残り1km地点(標高約1,500m)。
きりの良い所で戻ろうか?と振り返ったら、サーっと雲が流れて一瞬青空~♪
期待してもう少し進んでみる。
3分後、鉛沢側の西向き斜面に差し掛かったら「ゴォォォォォーーーーー!」っと吹き上げるすんごい(凄い)風!!!
しかも冷たくて、一気に体温を奪われた(体感的にはマイナス5℃下がる)。
強風によろけながらも、前方のガスの中に数時間後の自分を想像する。
・・・・・山頂でのんびり寛ぐ姿は浮かばない。
・・・・・代わりに湯けむりの下でのんびり寛ぐ姿が浮かぶ。
「やっぱ戻ろ。」
この後、晴れても風は止まないと判断して撤退!
硯石からの不忘山は又の機会って事で・・・・・。
行先を温泉に切り替え、来た道を下山する。
戻り始めて5分後、パッと明るくなり景色が広がった。
残雪と新緑が眩しく飛び込んでくる。
麓に長老湖(右上)を確認して、「高い所まで登ってたんだなー」と実感。
青麻山とその向こうに太平洋も確認。
道の先には河原子ダムや白石の街も。
時間にして1~2分、再び景色は雲の中へ消えた。
不忘山からの粋な贈り物に再訪を誓い下りて行く。
ハルゼミ(春蝉)の声、風に揺れる樹々、時折、道をスポットライト的に照らす木漏れ日の中を登山口へ戻った。
一旦着替えてから鎌先温泉へ向かい、温めの湯で疲れを癒して(いい湯でした~)帰宅しましたとさ。
最後にどーでもいい私事ですが気付いてしまったので・・・・・、下山後、登山口で着替えをする際にいつも口ずさんでしまう、あの歌を・・・・・。
「今の君はピカピカに光って~♪」・・・・・(^_^;)
あのCMとはかけ離れた光景ですし、何より他人様に聞かれない様に気をつけなくては・・・・・。
行ってみた日 2017.5.28
この日の行程
硯石登山口⇒(2時間15分)⇒不忘山頂まで約1km地点⇒(1時間10分)⇒硯石登山口
以上3時間25分の行程でした。
地理院地図(電子国土Web)より
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)不忘山
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