今年も懲りずに谷地平 ~青空に綿菅~
昨年(2016年)は今一に映った(自分の眼には)谷地平のワタスゲ(綿菅)。
今年も行ってみた・・・・・果たして?
磐梯吾妻スカイラインの浄土平へ ⇒ で、到着。
※浄土平駐車場(2017年は普通車¥500)
※「早起きは三文の得」的な駐車場です。
(私事ですが、今回から新カメラを使用しております。とは言っても、以前と同じで「全自動カメラお任せ」なので、なんら支障は無いと思っております。が、性能とか癖を探り探り、おまけに説明書もろくに読んでない状態で、今回はいつもより特別にピンボケ画像を増量してお届けしております。ご了承下さい。)
とりあえず写真のハードルを下げといて、登山の準備、準備っと・・・(^_^;)
絵に描いた様な青空の下、出発!
と、その前に浄土平でワタスゲ観賞。
木道を桶沼方面へ歩くと白く光る一角が見えてくる。
「おぉー!」昨年よりも明らかに多い綿毛の数。
※左上にレストハウスやビジターセンター(工事中)が見えてます。
一切経山大穴火口
浄土平のワタスゲ群生は規模こそ大きくありませんが、この時期に訪れた方(特に他県からお越しの方)には折角ですから見て頂きたい景色です。
意外と気付かずに帰ってしまう方が多い様な・・・・・。
親切の押売り、自己満足、大きなお世話でそれとなーく「あれ見ましたか?」とか「下山の際に寄ってみて下さい。」って、白い一角を指して案内するようにしてます、2~3人に(少なっ!)
ふわふわ~
ゆらゆら~
谷地平への期待も高まる。
改めて、出発!
まずは姥ケ原へ。
振り返って吾妻小富士。
この日は朝のうち、まれにみる好天でした。
画像右上、雲の上に薄っすらと島っぽいのが見えますか?
宮城県の牡鹿半島です。
この画像は登山道からですが、早朝、スカイラインを浄土平から福島側へ下りた最初のヘアピンカーブ辺りから、キラキラとオレンジ色に輝く太平洋が望めました。
それはもう神々しい光景でした。
もうすぐ姥ケ原。
東吾妻山
降雪量が多かったり、ここ数日の低温だったりで雪解け停滞中かなー。
歩みを進め姥ケ原へ入ると~・・・、
ち・ん・ぐ・る・ま~♪(稚児車)
昨年は遅霜で残念な感じだったけど、今年は活き活き~!
前大巓(左)、一切経山(真ん中からちょい右)
中吾妻山の山並み。間に西吾妻山(中)。
丁寧なご挨拶恐れ入ります~。
「おはようございます。行ってまいります。」
姥神様にも挨拶し、シラビソ(白檜曽)やらクロベ(黒檜)やらの森へ踏み入る。
すると残雪・・・・・、踏み跡が無い。
どうやらこの日の先頭らしい。
それが分かって、ちょっと不安に。
ここから大きめの独り言を連発して歩く。
バイカオウレン(梅花黄蓮)/ショウジョウバカマ(猩々袴)
「これでもか」ってーくらい咲いてた。
パズルを完成させ謎を解き明かしながら進む。
そんな道だったら自分は進めるどころか帰って来れなくなる・・・永久に。
ここからちょっとだけ真面目な話。
谷地平への道は、苔むした岩、木の根、湿った土と、とにかく滑る要素が多い。(&倒木もある。)
少しの油断が怪我に繋がり、助けを求めるにも人通りが少ないので慎重に歩きましょう(この日姥神様~谷地平でお会いしたのは往路ゼロ、復路2名(ソロ×2)でした)。
姥神様から目印を追って下りて行くこと約30分、沢(姥ヶ沢)の崖の上に出る(危険を知らせるロープ有)。
そこから傾斜が緩み10分程進むと、少し急な傾斜(短い)になり下りて行く。
すると沢があるのでそれを越え、更にもう1本越えて行く。
2本目の沢にある、この葉の名前が分からない???
で、道は平坦に。
所々にミズバショウ(水芭蕉)。
さっきの2本目の沢を越えてから15分程で岩のゴロゴロした斜面に差し掛かり、そこを下りて行くと木道のある小さな湿原に出る。
久々に空を見てホッと一息。
直ぐに姥ヶ沢の川原(避難小屋の屋根が見えてくる)に出て渡渉して行く。
ミネザクラ(峰桜)だろうか?
花の付き具合が見事で暫く見上げてた。
谷地平避難小屋
小屋を過ぎ、もう一回渡渉する。
この箇所、印が薄くなってたので初めての方は見逃し注意です。
笹原を行くと駕篭山稲荷へと谷地平、東大巓への分岐に出て、右へ。
水芭蕉が残る小さな湿原を行くと・・・・・、
やっと着いたよ谷地平!
コバイケイソウ(小梅蕙草)がお出迎え。
左には中吾妻山
正面には昭元山、烏帽子山、ニセ烏帽子山(左から)
あっ、山紹介の途中ですが肝心のワタスゲ(綿菅)は・・・・・、
「うー、ちょっと早かったー。」残念。
ただ昨年よりも綿毛の数は豊富そうです。
実は浄土平~姥ケ原間で草刈り作業されてた方から、「今年は雪が多かったから、谷地平のワタスゲの見頃にはちょっと早いよ。だから、あんまり期待しないで行って来な。」ってアドバイス貰ってたのでショックは小さかったっすー。
山紹介の続きを・・・・・、
振り返って西吾妻山(左)と駕篭山(右)
雲が稜線を越えて来る。
家形山
池塘越しにもう一度、昭元山、烏帽子山、ニセ烏帽子山。
少々風は冷たかったけど、陽射しが強くて丁度良い感じ(自分には)の中、休憩開始。
食うもん食ったら、尻尾を引っ張り「カチッ」っとスイッチoff(猫型ロボットですか?)・・・。
こちらが動きを止めると、目の前の池塘で鳴いてた蛙の声が「ゲェッゲェッ!、グワッグワッ!」から徐々に大きくなり、「ゲェッグワッゲェッグワッゲェッグワッ!」って大合唱になるし、静かだった後ろの林では「ジーーー、シャーシャーシャー」ってハルゼミ(春蝉)は鳴き出すし、遠くからは「カッコー、カッコー」って聞こえてくるし、「ゴォーーー!」意外と上空は飛行機の通り道だったりするしで、「ぜんぜん眠れ~ん!」・・・・・、あんたが一番うるさい。
まあ、そんな風に自然と戯れながら、特に何もせずボーっと過ごす。
時間の経過とともに、四方の山からは雲が湧き出て青空が狭くなるも、滞在中ここだけはずーっと晴れてた。
周りの山々が谷地平を守っているかの様に・・・。
ワタスゲが白くふわふわになった状態を想像しながら、「来週も又来よっかなー?」なんて、たいしてその気も無いのに思うだけ思って時計見たら、2時間近く休んでた。
リフレッシュ完了!
「蛙が鳴くからかーえろ(帰ろ)」(最初から鳴いてましたけど、帰れ!帰れ!って)
下らん話はそこそこに、そろそろ帰ろ。
駕篭山稲荷への分岐まで戻る。
実は往路で気になってたことが・・・。
近く(ちょっと北側)に、中吾妻を経て吾妻山神社へ向かう(昔の)道の跡があるんですが、「あれ?」
そこの踏み跡が以前より少し濃くなってる気がしたので、ちょっとだけ行ってみた。
そーしたら、笹原がきれいに刈り払いされており道が・・・。
少し行くとすぐに石碑が目に入る。
これって1/25000の地図に載ってる記念碑(地図記号)のやつかなー?
文字が彫ってあるけど、「の」しか読めん。
手を合わせてからもう少し進む。
刈り払われた道にはコバイケイソウが群生しつつあり、更に続いてる。
「もう少し、もう少し」が永遠に続くと怖いので、深入りする前におとなしく帰る。
根っこやら岩やらに苦戦しながら姥ケ原へ。
足元ばかり見てるとあらぬ方向へ行ってしまう可能性もあるので、たまーに立ち止まって目印を確認しながら登りましょう。
何事も無く慎重に戻る・・・・・、「ズルッ!ドデッ!ジャボッ!?」
何事も無く戻る・・・・・、「もしもし、右の靴がずぶ濡れですけど?」
何事も無かった様に戻る(^_^;)
途中まで処理された倒木にチョップしてみたがビクともせず。
「変身ベルトさえ忘れなきゃなー・・・」
残雪で立ち止まり涼んでたら、・・・・・「ズボッ!」、底が抜けた。
自分なりに登りを楽しみながら?、姥神様まで戻った。
姥神様から駕篭山稲荷方面へ少し行った見晴らしの良い場所。
そこから、今日歩いた原生林を眺めて安堵感にひたる。
「ふぅー、やれやれ。」
ガスり始めた姥ケ原のベンチで休憩を挟み、もう一度チングルマを観賞してから酸ガ平へ。
まだ残雪残る鎌沼。
陽光が射し期待したのも束の間、ワタスゲに包まれたかの様な白い世界に・・・。
酸ガ平⇒一切経山⇒魔女の瞳鑑賞を目論んでたけど駄目っぽい。
一切経山への分岐で、下りて来た方に伺うも「何も見えなかった」の返事に浄土平へ直行。
残雪の斜面を下りる。
こんな時期まで雪が残るって何年振りなんだろー?
南東向きで日当たり良好な斜面なんだけどなー。
新聞の写真ぽく(真似をして)、イワカガミとハイカーと吾妻小富士をぎゅーぎゅーに詰め込んでから浄土平へ戻った。
谷地平のワタスゲの見頃には少し早かったけど、身はともかく心が軽~くなって大満足の歩きでした。
行ってみた日 2017.6.17
この日の行程
浄土平(散策15分)⇒(55分)⇒姥神様⇒(65分)⇒谷地平避難小屋⇒(15分)⇒谷地平(休憩120分)⇒(15分)⇒谷地平避難小屋⇒(80分)⇒姥神様⇒(15分)⇒姥ケ原(休憩20分)⇒(30分)⇒酸ガ平⇒(30分)⇒浄土平
以上7時間40分(休憩2時間20分含む)の行程でした。
地理院地図(電子国土Web)より
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)谷地平