花咲く道を不忘山へ ~硯石から再び~
ひと月ばかり前のこと。
硯石から不忘山を目指したものの、山頂1km手前で冷たい強風に煽(あお)られ尻尾を巻いて逃げ帰った。
花咲く不忘山へ向かうも・・・ ~硯石から挫折編~ 2017.5.28
なもんで、再び硯石から不忘山へ行ってみた。
今回は用意周到、尻尾は外して部屋のタンスに閉まってきた。これで尻尾を巻いて帰る心配は無い。
・・・・・、何か違う気がする。
ちょっと霞みがかった不忘を見ながら硯石(南蔵王)登山口に到着。
硯石登山口(標高約720m)
路肩駐車6~7台(この日は6:30頃で1台、下山時6台)
トイレは登山道を100m程行った先に一応有り(非水洗&水道無)
近くだと不忘平和記念公園にも有り(水洗&水道有)
4km先の不忘山を目指して出発!
最初は平坦な道で足取りも軽い。
が、早速「プ~ン」と蚊の歓迎を受ける。
エゾアジサイ(蝦夷紫陽花)/ギンリョウソウ(銀竜草)
平坦からいきなりの急登。
結構長ーく感じる。
おまけに風が無く蒸し暑い。
ウラジロヨウラク(裏白瓔珞)・・・多分。
急登が終わり平坦な道に、・・・・・メリハリのきいた登山道。
少し風が出て蚊から解放されたと思ったら・・・、今度は「ブーン」とブヨ(蚋=ブユ)の歓迎を受ける。
辺りはエゾハルゼミ(蝦夷春蝉)が「ギーギーヒャーヒャー!」と賑やかで、こちらも大歓迎ムード。
「あなた達はトンボみたいに蚊やブヨを捕らないんですか?」
返事は無い・・・・・ムシだけに(;゜0゜)
サラサドウダン(更紗満点星)
平坦な道が終わると岩の多い登りに。
花々も多くなる~♪
ササバギンラン(笹葉銀欄)
タニウツギ(谷空木)/ナナカマド(七竈)
ハクサンチドリ(白山千鳥)/ヒロバヘビノボラズ(広葉蛇上らず)
ヒロバヘビノボラズの枝はトゲだらけ~。だからアイツも上らないだろうと、この名前らしい。
ミネザクラ(峰桜)の実/ベニサラサドウダン(紅更紗満天星)
道はガレ場に入り、前回引き返した「山頂まで1km地点」。
隣の稜線が見え、その先を辿(たど)ると不忘山頂(左の画像右端)が見えた。
見えてからが結構遠い・・・・・。
言われなくても頑張ってるつもりだけど、歩みは亀以下・・・。
(右の画像の岩が、自分の目には亀っぽく映った)
振り返ると霞の向こうに蛤山。
イワベンケイ(岩弁慶)/不忘山は目の前。
不忘の碑
ここで白石スキー場からの道と合わせる。
にらみ合う魚と蛙(カエル岩)。
背後に見える川原子ダムの水をめぐる争いが未だに続く。(自分の勝手な想像です)
ハクサンイチゲ(白山一花)/ミヤマキンバイ(深山金梅)
ハクサンイチゲ(白山一花)
かなり終盤の様でしたが見られて良かった良かった。
「屏風」の眺め
不忘山頂(標高1,705m)\(^o^)/
コースタイム通りの約3時間で着いた~。
で、この日は南屏風岳まで行くつもりだったから、神社に手を合わせてからそちらへ向かう。
南屏風へ続く道を眺めて・・・・・、ん?風に違和感有り。
ここまでどこか蒸し暑さを感じる空気に覆われてたのに、谷からは冷たい風が吹き上げる。
下界では30℃近い予想最高気温なのに、風が冷た過ぎる。
「こりゃ、曇るなー、場合に寄っちゃ雷も・・・」なんて頭に浮かんじゃったから、不忘山頂へ戻り待機(休憩)にします。
タカネバラ(高嶺薔薇)/コメバツガザクラ(米葉栂桜)かな?
ユキワリコザクラ(雪割小桜)は終盤。
風が冷たい谷沿いのハクサンイチゲは今が盛り。
ミヤマキンバイの隣で早めのランチ。
暫くして登山口で挨拶を交わした方が登頂。
ここまで歩いて来た登山道を互いに振り返って楽しいひと時。
歩いて来た道を見てたら谷からガスが上がってきて、やがて真っ白に。
振り返ると西の谷からも一気にガスが押し寄せる。
それでも上空に青い部分も有り、時折陽も射すのでちょっと粘ってみる・・・。
・・・・・が、南屏風への道が消えてゆく(見えなくる)。
上空も真っ白になり、この更に上で雲が発達してたら怖いなーってことで南屏風は諦めて下山開始。
まだ昼前だったこともあり、登って来られる方も多い。
この日は女性グループが特に目立って華やかな雰囲気。
「美人」が登ると山が嫉妬してガスる的なことが言われるけど・・・・・、すれ違った女性グループを振り返る。
・・・・・微妙な間(ま)・・・・・
・・・・・「な、な、なるほどー」(^_^;)、納得して歩く。
同じ道を「ザザーッ」っと滑らないように戻る。
この後、大仕事をこなさなきゃならんので怪我は出来ない。
「エイ!ヤー!トー!」
「バキッ!グフッ!ジャキーン!ボフッ!グワッキーーーン!」
見事ヤマタノオロチ(八岐大蛇)を退治!
気分はスサノオノミコト~(須佐之男命)!!
これで麓の村にも平和が戻って、めでたしめでたし。
あんたの言ってた大仕事ってこれのことですか?
まだオロチの目が×になってませんけど大丈夫ですか?
あんたの頭の中身も大丈夫ですか?
登山口に戻る頃には陽射しも戻って暑~。
下山後、鎌先温泉(最上屋旅館入浴のみ¥500)の湯(この日は熱めでした)で汗を流したつもりが、更に汗だくになって無事帰宅。
硯石からの道は急な登りもあるけれど、それを越えた先の花々&眺めが抜群!
達成感があって又歩きたくなる道でした。
行ってみた日 2017.6.24
硯石登山口⇒(2時間35分)⇒不忘の碑⇒(15分)⇒不忘山(休憩1時間25分)⇒(10分)⇒不忘の碑⇒(1時間20分)⇒硯石登山口
以上5時間45分(休憩1時間25分含む)の行程でした。
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)不忘山