吾妻の夏、東大巓の夏 ~湿原続く稜線~
世間的には盆休み、個人的には三連休最後の月曜日、「やっぱ山の日はどっか登らなきゃ」ってカレンダー見たら「振替休日」・・・、山の日は前日(8/11)だったらしい。
数字が赤けりゃ何でもいいよ(家計簿は良くない)、休みは休み。
今回は白布高湯(天元台)から個人的な赤線繋ぎに東大巓(ひがしだいてん)まで行ってみた。
久々に国道13号を通り山形県入り。水窪ダム経由で県道2号へ出て白布高湯(白布温泉)に。
温泉街を抜け、天元台方面へ左折して上がってく。
※ 天元台入口の丁字路。お帰りの際の県道合流には十分注意して下さい。ミラーはあるものの見通しが今一なので、バイク等見落とさぬ様にお願いします。
天元台ロープウェイ湯元駅(標高約930m)
駐車場は道沿いに数ヶ所。水洗トイレ有(写真中央ちょい右の建屋)。
後方に写る山は小東鉢。
※ロープウェイやリフトの情報は検索サイト等で「天元台高原」と入力してご検索下さい。
準備して出発!
まずは新高湯温泉吾妻屋旅館さんへの車道を登る。
朝一からなかなかの急斜面に汗がポタポタ。
旅館建屋の前(下)を抜けると天元台へと続く登山口。
※ 新高湯温泉吾妻屋旅館、標高1,126m=いい風呂!
日帰り入浴等の詳細は各自ご検索下さい。
登山道は、良く言えば古刹の参道を思わせるような道。・・・・・普通に言えば急斜面で薄暗い道。
本日の行程上、この区間が一番きつかった。
道が平坦になり、前方に天元台高原のペンション村が見えてくる。
ゲレンデに出て(標高約1,320m)、第1リフト(しらかばリフト)と平行に登ってく。
第2リフト(しゃくなげリフト)とも平行に登ってく。
第3リフト(つがもりリフト)乗場から、右(南南東方向)のゲレンデへ入り、リフトのラインから少し離れての歩き。
前方に中大巓(なかだいてん)
やがてリフトの下を通り、そのタイミングで道(ゲレンデ)は急傾斜に。
リフトトップ(標高約1,820m)に到達。小休止してから登山道へ。
直ぐに分岐。直進はかもしか展望台経由で西吾妻山方面。左は人形石へ。
ここは直進して、ゴロゴロした岩の道を行く。
かもしか展望台(標高約1,940m)
この日は霞んでて展望は今一。カモシカさん達の姿も無く、どうやら盆休みで嫁さんの実家に帰省したらしい。
峠を越えると梵天岩の峰が見えてくる。
トンタントンタン木道を行くと、中大巓の分岐。
右は西吾妻山。左(東)は人形石経由で藤十郎、東大巓。
左へ。
トンタントンタン、ガサガサガサガサ・・・、朝露で足元びっしょり・・・。
開けた所に出て人形石。
この付近、ガスると迷う危険有り。注意!
人形石/高度指導標の碑(表示された標高と地図の標高が合わない。何故?)
休憩後、東大巓(ひがしだいてん)の「遠さ」を確認して下りて行く。
梵天岩(右)の峰に隠れていた西吾妻山(左)が登場。
たくさんの池塘の向こうに中吾妻山の稜線。
アキノキリンソウ(秋の麒麟草)/チングルマ(稚児車)
小凹(湿原)と藤十郎(中央の山)
ガレた斜面を下る。
トンタン歩いて、小凹へ。
小凹から振り返るとこんな景色。あの上(中大巓)から下りて来た。
中吾妻の峰々を見ながら行くと・・・・・、
ん?なんか黄色い。
キンコウカ(金光花)がわんさかわんさか!!!
その間をトンボ達が飛び交っておりました。
キンコウカ(金光花)は終盤で色は若干薄いものの、十分満足なのでした。
次々と現れる湿原がハイカーを楽しませてくれる道。
但し、日陰は少ないので今の時期は熱中症注意です。いつもより多めの水分を持って行きましょう。
この日は終始風があり、涼しく歩けましたけどねー。
藤十郎分岐(大平温泉入口、標高約1,820m)
ここまで4時間以上歩いて来たが、どなたとも会わず。お盆休み、皆さんは一体何処へ行ったのか???
てな事を考えてたら、少し先で休憩されてた第一山人発見!しかも4人も(皆さん明月荘泊)。嬉しくて10分以上立ち話し。
独り歩きの緊張感から解放され、足取りも軽くなった。
※笹のうるさい区間は木道の踏外しや、ゴロ石注意!
小さな湿原の連続に飽きのこない道。
もう直ぐ秋は来るけど・・・。
いくらでも歩けてしまう道。
そもそもイクラは歩けない。大人(鮭)になっても歩けない・・・。
キンコウカ(金光花)
振り返り、西吾妻山(左)~中大巓(右)の眺め
草原の向こうに薄っすらと置賜(米沢)盆地。
家の庭がこんなだったらなーと思わせる景色。
やがて一直線の木道となり、弥兵衛平に入る。正面に東大巓を見据えて前進。
風渡る
草花揺れる
広い湿原を過ぎると明月荘入口(弥兵衛平分岐)
3年前の8月にデコ平から人形石。同じ年の10月に浄土平からこの分岐を経て明星湖までは歩いてた。今回、人形石からこの分岐まで歩いたことで、吾妻の主稜線歩きがようやく繋がったのでした。(^^)v
分岐から10分程歩くと右へ登る道。
そこを十数m行くと東大巓山頂(標高1,928.1m)!
本線へ戻り背伸びすると、弥兵衛平湿原(明月荘方面)が見える。
東へ続く木道を少しだけ下りてみる。
吾妻主稜線
右の三角が昭元山、その左に烏帽子山、更に左が家形山、中央奥に一切経山。
一切経山の頂上から眺めると一直線に見える主稜線も、意外とジグザグ。
高倉山の向こうには雲海が広がってた。
この雲海は蔵王連峰に堰き止められ、オーバーフローした雲は山形県側へ滝雲となって流れ落ちてた。壮大な光景に背筋がゾクゾク。写真は無いけどねー。
この景色まで戻って、休~憩~。
いつも家で食ってるもんの組み合わせがリラックスできる。コーラの残量がわずか・・・。でも、ご心配無く。冷た~いのがもう1本有りますから。
雲の発達を気にしながら休む。
チングルマ(稚児車)の開花期に来る予定でいたけど、今年の梅雨には参った参った。/名残りの一輪
じゃ、帰りますか。
稜線上でお会いしたのは、往路では前述の4名様のみ。復路は弥兵衛平の前後で2名+1名の計3名様。
他の箇所でも復路の人形石でソロの方2名に会ったくらいで、とても静かな道でした。
吾妻の短い夏
去り難い景色・・・・・
でも、帰らなきゃ。
こんな道通って来たっけ?
せっかく引いた汗が、再びポタポタ。
東大巓
約束は出来んけど、来れたら又来るね~(^^)/~~~
ミヤマリンドウ(深山竜胆)
人形石まで戻る。
リフト乗場へ
ゲレンデはガッスガスで陽射しが遮られてたので、下山も徒歩でトボトボと。
※今回はケチってリフト等を使ってませんが、それにより脚を故障して乗り物代を超える治療費が発生するかも知れません。なので決して無理はなさらないで下さい。よろしくお願いします。
ゲレンデを下り、左の写真の左に写る小さな白い小屋辺りまで行くと、「新高湯温泉(吾妻屋旅館)」への入口。
ソバナ(岨菜)/吾妻屋旅館
車道を歩き無事ゴール!
砂利道にて
徒歩の私を山形ナンバーの車が追い越して行く。
ブレーキを踏みながら私より僅かに速いスピードで。
砂ぼこりをたてない様、ゆっくりと抜き去って行った。
山形の人の優しさに触れ、又、山形が好きになった。
近くの米沢市森林体験交流センターのお風呂(大人¥395、男湯=洗場4、固形石鹸のみ)でさっぱりしてから福島へ戻った。
行ってみた日 2019.8.12
この日の行程
ロープウェイ湯元駅⇒(25分)⇒吾妻屋旅館⇒(33分)⇒天元台⇒(42分)⇒第3リフト乗場⇒(47分)⇒リフトトップ(休憩6分)⇒(24分)⇒かもしか展望台⇒(20分)⇒人形石(休憩17分)⇒(44分)⇒藤十郎分岐⇒(33分+立話12分)⇒明月荘入口⇒(8分)⇒東大巓(休憩10分)⇒(11分)⇒弥兵衛平(休憩29分)⇒(24分)⇒藤十郎分岐⇒(42分)⇒人形石(休憩8分)⇒(20分)⇒リフトトップ⇒(20分)⇒第3リフト乗場⇒(18分)⇒天元台⇒(20分)⇒吾妻屋旅館⇒(12分)⇒ロープウェイ湯元駅
以上8時間45分(休憩1時間22分含む)の行程でした。 歩行距離 約18.5km
地理院地図(電子国土Web)より
国土地理院のサイト⇒地理院地図(電子国土Web)標準地図(25000)東大巓
<感謝録>
● 藤十郎付近で会った明月荘泊りの4人(男3、女1、米沢の方々?)
何よりも「人」と会えてホッとしました。小屋の話、吾妻の話、とても楽しい時間でした。ありがとうございます。